「目的を追い求める」のが、なんだか苦手です。
私は目的を追うことが、なんだか苦手です。
なぜなら、「目的達成につながること”以外”は無価値だ」って言われている気がするからです
会社員時代、私も”目的を追い求めることこそが全てだ”と骨の髄まで叩き込まれました。
もともとが不器用な私。いつも上司から言われました。
「なんのためにそれが必要なのか？」
「なぜそんなことをしたのか？」
「意味ないことをする時間はないんだぞ」
怒られ続けるうちに、私は”目的に繋がらない行為は無価値だ”と考えるようになりました。
全てに目標を立てて、効率をとことん追求する日々。
遊ぶなんてもってのほか。
そのおかげで、それなりに結果も出せたと思います。
でも、私はついに息切れしてしまい、うつ病になってしまいました。
うつ病になって、動けない日々が続くも、
次第に少しずつ動けるようになりました。
散歩したり、ご飯を食べに行ったり、街にお出かけしたり。
けれどもそれでも、私のなかで、心は休まりませんでした。
「なんて無駄な時間を過ごしているんだ」
「早くなんとかしなければ」
将来の目的につながらない時間は、無駄な時間なのだと思っていたのです
けれども、そんなとき、ふと思ったのです。
そんなに目的を追い求めないといけないのかな？
目的を追い求めることだけが、幸せになるための唯一の道なのかな？
もちろん、目的を追い求めることって、とっても素敵なことだと思います。夢を追いかける人ってキラキラしてるし、私も憧れます（正直）。けれども、その目的から外れた出来事が、無意味かといえば、そうではないような気がしたのです。
話は逸れますが、私は道草が大好きです。
風変わりな雑貨屋さんとか、昭和の香りがするタバコ屋さんとか見つけると、日常のなかに隠れた宝物を拾った感覚があって、冒険しているようなワクワク感がよみがえるんです。
また旅行も、ノープランが大好きです。
パック旅行じゃ絶対通らないような、小さな路地裏にちょろっと入ってみて、そこでジブリに出てくるようなかわいらしいカフェとか見つけると、いいようのない幸福感に包まれます。
こういう幸せって、目的地に向かって一直線に歩いていたら、きっと見つけることができなかった。
幸せって、意外と、寄り道したときに見つかるんじゃないかな？
「目的に向かって取り組んでいます」って、なんだか見栄えがいいし、かっこいいし、憧れる。私もそう言いたい。けれどもそれでも、私は、無理に目的を追い求める必要はないんだと、思います。
いろいろな生き方がある。答えは決して一つじゃない。
「なんのため」を大切にする世の中だからこそ
「なんとなく」を大切にして生きていきたい。
目的とか理由とか意味づけとか、そんなの後づけでいいじゃないか。
安心して寄り道できる社会になったらいいなと思います。
寄り道をする時間の中で、いろいろと考えたり、試行錯誤したり、自分の好きに気づいたり。
「人間にはそういう時期が必要なんだ」ということが当たり前になったらいいなと思います。
焦ることもあります。不安になることもあります。
それども、自分の心の声を大切に、寄り道を楽しめる自分でありたいですね。
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