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仕事をする喜びを知った娘

「お母さんわたし仕事ができた!!」

小学校から帰った娘が、仕事中のわたしのところにやってきて大きな声でこう言った。そうなんだ〜。なんの仕事〜?と聞くとCD-Rに音楽ファイルを焼いてもっていく仕事だった。

娘のクラスでは音楽係が休み時間に教室で流す音楽CDを持っていくことになっている。我が家にはCDを焼く術はなかったし、そもそもAmazon MusicのUnlimited契約だと、CDに焼くって違法じゃない?と思ったので、持参したいCDがあるなら買おうか。と伝えたのだけど、クラスメイトがリクエストしてきたセットリストで焼いていくことが重要らしい。めんどくせ。母はめんどくさいが娘のほうはというと

「仕事を頼まれるってめっちゃ嬉しい!」

とやる気に満ちている。そう、仕事を任されるってオトナでも子どもでも嬉しい。となると、めんどくさいが可愛い娘のリクエストにこたえてあげなくちゃ。

というわけで、まずはApple USB SuperDrive購入。7,800円。次にCD-R購入700円。そして最後に音楽。AmazonMusicだと違法くさい。iTunesだと購入してプレイリストにいれるとダウンロードしてよいみたい。リクエスト曲の購入全部で●,000円。1枚のお気に入りCD作るのに余裕の1万オーバー。大金の放出にがっくりとうなだれているわたしとは裏腹に、嬉しそうに20曲以上の曲名を番号順に紙に手書きしている娘。

そんな娘に「このCDを1枚作るのに1万円以上のお金がかかっているよ。クラスの子のためにしてあげたいっていう気持ちは大事だけど、お金がかかっている事は分かっておいて。人のために何かする時は、娘ちゃんが自分でできることや自分で稼いだお金で、やってあげられるようになるのがいいな。ただ、今はまだお母さんやお父さんが出来ない部分はやってあげるから、何かあったらまた相談してね」と伝えると「うん!!」と元気いっぱいのよい返事。翌朝、ウキウキで自作のCDを持っていき、帰ってきた時にはさらにウキウキしていた。

「頼まれた仕事をやっていったら、クラスの子が喜んでくれて、めちゃめちゃ嬉しかった!1学期はわたしの作ったのと、あやちゃんの作ったのを交代でかけるんだよ。」

そっか。よかったねぇ。(でも、二学期は音楽係にならないで欲しいなぁ)と心のなかでひっそり願う母いつつ「またリクエストあったら、違う曲でもCD作ってくれる?」と聞かれると「いいよ」と答えてしまう。

今日もわたしは子どもに甘い。

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