(おバカ+素直)×ADHD=ある意味愛されキャラ?
◎お〇〇の数
コロナが日本に入ってきそうだった頃、私はまだ現役バリバリ飲食店ホールスタッフだった。
一日何百人ものオーダーを取り、お座敷担当の日は一度に32人分のオーダーを頭に入れ、デザートやサイドメニューの出し忘れがないか細かくチェックしながら働いていた。
ある日、同僚が
『トイレットペーパーとかなくなるらしい』というので、
『嘘だぁ〜ホントかどうか見てやる〜』
オイルショックじゃあるまいしとドラストへ行ってみた。
…え?
ないじゃん。
トイレットペーパーもティッシュも最後の一個ずつじゃないか!!
「各家庭1つ」
の貼り紙
ババッと両方手に取り振り向いた。
後ろにいた、おじちゃんと目が合った。
別に怒った目でも何でもなかったんだけど、私はトイレットペーパーを譲ろうと思った。
『はいどうぞ』
「いいよ」
『大丈夫です!
私、お尻ひとつしかないんで』
「ネェちゃんそれじゃ生きてけんぞ
誰だってケツは1個しかねぇんだよ」
『あ…そっかぁ』
「心配なやつだなぁ…」
(当時はまだ夜逃げをしておらず、庭つき一戸建てだったので、いざとなったら新聞紙でお尻を拭いて紙は庭に埋めるつもりだった)
知らない人からもこんな風にお叱りもとい、お呆れ頂くのだが。
結局2つとも私が買うことになった。
(私の実家はトイレットペーパーまで個人主義だった)
◎びっくり!〇〇が飛んできた!
最近ではドラストで卵を買った帰り道。
民家の駐車場前を通り掛った。
ビュンッツ!!
ビチビチビチッ!
な、ななな、なに?!
何か飛んできた!!
ビビりつつも、遠巻きに何かを覗き込む。
その表情がよっぽど『びっくり顔』だったのか、何かを投げたおっちゃんが、
「ごめん、ごめん!!
投げたらいかんかった」
『……お、お魚ですね…』
「ああ、舌平目と穴子のデカいやつだ」
これがまた穴子というのはギョロッとした目と、なかなか鋭い歯を持っている。
『ちょっとお顔が怖いです…』
「これからは投げんでな。
びっくりさせてごめんね」
『いえいえ、立派なものを見せていただきました』
本当に大きな穴子だった。
もともと、怒りは感じにくいし(去年から怒ることができるようになったけど)、びっくり、悲しい、怖い、嬉しい等は顔に出るため、けっこう説明いらずで楽ではある。
◎エスパー漁師
地元の漁師さんがヒトデを天ぷらにして食べるというので、私は
『星形の天ぷらですか?!』
と、訊こうとした。
ワクワクした期待に満ちた顔をしていたのか、先手を打たれた。
「あし、切っちゃうから。
あのままの形じゃない」
❝なーんだ❞
と思った。
「露骨にガッカリしないでよ」
え?そんなにつまんなそうな顔してた?
漁師さんにとっては売り物にならない上、網をだめにしてしまうヒトデが邪魔なんだそうだ。
それで食べてみることにしたらしい。
『おいしかった?』
と訊こうとした、
「美味しくはない」
❝なーんだ❞
魚相手の漁師さんは人間の心を読むのか?
私はお魚か?
ただ、単に顔に出るらしい。
ただ、それが面白いのかすごく構われる。
それだけリアクションに飢えた人が多いのか?
◎額面通り受け取ったんじゃないの!慣れてなかったの!!
最近はPTSD悪化であんまり男の人と関わりたくないけど、何年か前の婚活パーティーではすごく話しかけてもらった。
パーティーの案内状には❝ドレスコード、スカート❞と書いてあった。
なんて時代錯誤なと思ったが、普段着のチェック柄のロングスカートにパンプス、普段着のサマーニットを着ていった。
他の女性はみんな結婚式の二次会みたいな格好していて、ザ・パーティーだった。
えーっ!
じゃあ、❝ドレスコード、スカート❞じゃなくて『キャバドレス』とか書いてくれ😱
『あ、あの…、私ひとりだけスーパーに行く格好みたいになってしまいました…』
でも、すごく話し掛けられた。
後でその一人に話を聞いたら、
『ドレスを着ている人はこういうの慣れてて、女の戦いを地でやってるタイプなんだよ…』
その人の偏見もあるだろうが、その人はいままでデートまでこぎつけた人たちの職業が『保育士』と『看護師』ばかりで『女しかいない職場の話を聞かされるたび怖かった…』らしい。
はぁ…そんなものなのかなぁ?
その点、スカートという単語をドレスとは受け取らず、ホントに普段着のスカートを着てきた私が純粋そうに見えたらしい。
ただ、普段着すらキチンと手入れをするから、だらしなく見えたりはしないのが私の強みではある。
スカートはアイロンかかってるし、
サマーニットに毛玉はないし、
アクセサリーはパールを選んだし。
◎本人には障害でも周りには無害…
まぁ、アラフォーまで気付かれなかったような衝動性なし落差激しめADHDってそんなに問題起こさないんだよね。
むしろ、面白がられる程度。
最近、落ち込みが激しいけど、そう言えば『自覚がなかった頃ってどうだったかな?』と思い起こすとあまり変化はないと気づいた。
その上、問題を起こしたこともなかった。
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