情景220.「遠出と葛根湯」【掌編小説 at カクヨム】
今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「遠出と葛根湯」です。
模様入りのすりガラスの窓、あまり見なくなりましたね。
確か、おばあちゃん家の窓はすりガラスだったかな。
古い旅館や和室にはすりガラスがはめてあるイメージ。
曇りガラスとも言いますね。
その不透明さが照明とも相性がよく、案外身近にあるものです。
また、最近はプライバシー保護にも活用できるとか。そういう観点もあるみたいですね。
それはそれとして。
私の場合、花や十字の模様が入ったすりガラスを見ると、なんだか懐かしい気持ちというか、レトロな印象を覚えてしまいます。
かつてどこそこで見た、という記憶に感性が引っ張られているのかな?
そういう情感の引っ掛かりも、情景の小説を書くのに大事なキーだよなと思ったこの「遠出と葛根湯」でした。
「遠出と葛根湯」というタイトルなのに遠出も葛根湯にもまったく触れずにガラスの話をしてしまった……。
葛根湯は風邪ひきかけた私の頼もしい味方ですよ。
あと、二日酔いのときにも気休めで飲んだりね(最近、五苓散を知ったのでキッツいときはソレですが)。
遠出した先、お宿ですりガラスの窓を開けてみる。
風邪ひきはじめの冬の情景。
お楽しみください。
ちょっと調べてみたら、最近は「昭和型板ガラス」なんて言って、あえてレトロ感をウリにした商品になっているんですね……。つよい。
『あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。
どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。
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