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日々是紅茶㉚「生チョコレートのほろ苦さを美味しくする紅茶」

さて、前回のシンプルな「生チョコレート」と紅茶のペアリングについて。
個人的な私の実験結果ではあるので、ご参考までに。
ちなみに最終的な実験に使った題材は、
☆「メゾンカカオ」のアロマ生チョコレート
☆「MITSUTEA」のセイロンティー数種類

ざっくりと結論から言うと、
シンプルでカカオのほろ苦さと香りを楽しむ「生チョコレート」に紅茶(しかもノンシュガーで)を合わせるならば、

「渋みと苦味を一緒に感じさせないような紅茶にする」

ことがポイントになった。

「紅茶を選ぶ」とは言わずに敢えて「紅茶にする」と言ったのは、正直言えば、ノンシュガーのストレートティーと合わせるのは、産地や茶葉の大きさも含めた種類、淹れ方を厳選する必要があって、初心者にはハードルが高いと感じたから。
ストレートに甘味を足す。
ストレートではなく、ミルクティーにする。
とした方が、うんと合わせやすくなった。

せっかくカカオの華やかな果実のような香りやビター感を楽しみたいのに、ノンシュガーのストレートティーの渋み成分が、カカオの苦味をぐんと目立たせてしまって、舌がしびれたような感覚になってしまうことがあった。
悲しいかな、どちらも単体ではとても美味しいのに(泣)
では、どうしたら美味しく合わせられるか?

<ポイントは紅茶の飲み方>

紅茶を「ミルクティー」にする。
すると、甘さ控えめの生チョコレートと合わせても合わせやすくなった。
恐るべし、ミルク(牛乳)効果。
(牛乳でも違いがあるし、場合によっては豆乳の方が美味しかったケースもあるのだけれど、ここではわかりやすく牛乳で話す。)
牛乳の中に含まれている油分とほのかな甘味が、舌を一旦コーティングしてくれるのか、いやな渋みや苦味を感じずに、チョコレートをなめらかに楽しめた。
ただ、あまり濃いミルクティーだと、喉の奥に残る感じがして後味が良くない。
そもそも大抵生チョコレートの周りに塗されている「ココアパウダー」が口に入れた瞬間、一番最初に舌の上でほろ苦さを感じさせるので、直後または直前に渋み成分を多かれ少なかれ持つストレートの紅茶を持ってくるとバッティングしやすいようだ。

もっと厳密に言えば、生チョコレートのカカオ成分の配合率にもよる。
私の感覚ではカカオ率50%前後がボーダーラインかと。
カカオ率が50%より低く(つまりミルクや砂糖の配分が多く)、ミルクチョコレート系の甘い「生チョコレート」ならば、ストレートでも美味しく飲める紅茶はあった。
こうした生チョコレートには、ヌワラエリヤを濃いめに淹れたものやサバラガムワのストレートも美味しかった。
けれどカカオ率50%以上になってくると、渋みが比較的少ない紅茶を選んでも厳しさが出てくる印象があった。

ミルキーな生チョコレートはストレートでもいける

<生チョコレートにも○○ミルクティー?>

チョコレートにミルクティーと言えば、前回の記事で書いたが、やはりこれを試さないわけにいかないのだ。
あっさりと淹れた「ウバのミルクティー」。
ウバは、渋みも香りも爽快だけれど、濃いめに淹れて低温殺菌の牛乳を入れてさらっとしたミルクティーにすれば、ミルクのなめらかさと紅茶の香りも両立した素晴らしい飲み物になる。
そして、高カカオな「生チョコレート」にもまたいい具合に合った。

<まとめ>

チョコレートと紅茶の関係は思いのほか、幅ひろく組み合わせ方次第で可能性はうんと広がる。

優しいフレーバーのチョコレート ⇒ヌワラエリヤのストレートティー

オレンジやナッツの香りを楽しむチョコレート ⇒サバラガムワやディンブラのストレートティー

まったりとしたホワイトチョコレート ⇒クオリティーシーズンのウバストレート

高カカオの生チョコレート ⇒ストレートよりはミルクティー

チョコレート味の焼き菓子やボンボンショコラ ⇒比較的セイロンティー全般合う
焼き菓子の場合はチョコレート味の強さに応じて、香ばしい香りのサバラガムワやルフナ、華やかでしっかりしたボディーを持つディンブラ、などのストレートティーで合わせるのが私的には好み。

甘くて濃厚なオペラにはパンチの効いたウバ

「チョコレートミーティング☆」一旦これにて最終回。
実験はさらに角度を変えてより精度を上げれば色々と広がっていく。
しかもセイロンティーのキャラクターは豊かなグラデーションがあって、色んなペアリングに可能性が広がりやすい。
来年の「チョコレートミーティング☆」は、もっと多くの人とシェアミーティングしてあれやこれやしたいな~。

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