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末っ子あるある

何年か前、職場のLT(ライトニングトーク)の場を借りて「末っ子あるある」について発表したことがある。実際に私は三姉妹の末っ子だ。周囲の人からは「末っ子ぽいね〜」と言われることもあれば、一方で「長女っぽい!」と真逆の印象を与えることもあるようだ。

客観的に見て、末っ子にはいくつかの特徴があると考えていて、今日はそんな末っ子の特徴について自分の見解を投稿したいと思う。

〜末っ子の特徴〜

ワガママ

末っ子に対してこの印象を持っている人は多いのではないだろうか?全ての家庭に該当するわけではないと思うが、多くの末っ子は両親をはじめとする家族からかなり甘やかされて育てられる。とくに私の場合は、長女・次女と10歳も年齢が離れていることもあり、私がこの世に産声をあげた瞬間から家族内のスポットライトは私に向いてばかりだったという。もちろん両親からもこの上ないほど愛情を注がれながら、基本的に欲しい物はなんでも手に入れてきた気がするし、「私たちはそうじゃなかったのに・・!」と姉達から深い嫉妬を受けるほどだった。今でも、自分の思うようにいかない出来事があると理不尽に腹を立て、どうにか革命を起こそうという気になることもあるが、私の場合はもういい大人なので、時と場合を考えて「自分の欲を抑える」ということは習得してきたつもりだ。

喜怒哀楽がわかりやす過ぎる

これも末っ子の特徴の1つだと思う。①と付随する部分もあるが、嬉しい時や怒っている時、明らかにわかりやすいようで「なんかいいことあった?」「今日、機嫌悪いの?」と聞かれることがよくある。

これが不思議なことで、全然楽しくない飲み会で、一生懸命楽しそうに振舞っているつもりでも、同席している友人からは「あんた今帰りたいやろ?」と耳元でこっそり言われてしまうこともあった。
私の職場にも所謂「the末っ子ちゃん」がいて、自分の気にくわない事が起きると感情のまま社内の人々に文句を言って回ったり、事がうまくいっている時には異常な程テンション高で、商談記録に絵文字を使って投稿したりなんかしている。非常にわかりやすくて、よろしい。感情の起伏が激しい、とも言えるだろうか。
私は同じ末っ子ながら第三者的な目線でいつもその人を見ている。申し訳ないが反面教師とさせて頂いているし、可能な限り関わらないようにもしている。

歳上が好き、年下(後輩)は苦手

基本的に末っ子は年上との人付き合いが得意だ。それは幼少期からお兄さんやお姉さんと遊んでもらっている人が多いはずなので、その影響が大きいのだろう。
私自身も、とくに社会人になってからは年上の同僚と親交が深くなることの方が圧倒的に多い。当然、家族の中では「自分以外全員年上」という環境下で育ってきているので、自然と年上に対しての甘え方と、末っ子特有の愛嬌をマスターしているのだろう。
私の場合は姉と年齢差が大きいこともあるので少し極端だが、直近で交際していた男性は17歳年上だったし、その前の男性も一回り離れていた。周囲の末っ子達も、少し年の離れた男性と結婚している人が多い傾向にある。
一方で、年下は苦手だ。少なくとも私は年下や職場で後輩に当たる人との距離の取り方がイマイチよくわからない。変に先輩風を吹かせてしまったり、強めの態度に出てしまったり、毎回奢る必要などないのに必ず奢ってしまったり・・。
学生時代、失恋をしたその日にたまたま同じ学部の後輩とご飯を食べる約束をしていて、その失恋の経緯を淡々と話して食事を済ませたが、その直後に年上の友人に電話をして大号泣した事がある。なぜか年下の前だと自分を出せないのだと、その時思ったことを記憶している。
そんなわけで、今となっては一緒に遊ぶような年下の友人はいないし、職場の後輩にも必要以上に壁を作ってしまっている。恋愛対象になる人だって、年下なんて以ての外!と、思っている。

意外と空気読める

①〜③までの「あるある」だけに視点を当てると、「末っ子はワガママで自由奔放に生きとるんだな〜!」と思われそうなので、意外と空気読めるんですよ、ということも書いておこう。言わば「世渡り上手」ということなのだが・・。
周りの人のことは何も考えずに「甘えた」で、全て自分のうまくいくように物事を突き進めていきがちな末っ子は、意外と空気が読める。それは、自分よりも先に人生を歩んでいる兄弟を見て育ったからだろう。
これも自分の経験談になってしまうが、基本的に親や姉が真剣な話をしているときは「大人の話だから」と仲間に入れてもらえないことが何度もあって、諦めていくと同時に「あ、今は話しかけちゃいけないんだ、1人で遊んでおこう!別の部屋に移動しよう!」と、空気を読んで行動する事ができるようになっていた。もれなくその後「1人で遊んでたの〜?偉いね!!」と褒められることが嬉しかったものだ。
また、私の場合は学校の勉強が大の苦手だったこともあり、普段勉強をしない私がたまに勉強している(素ぶりを見せる)と、これまたもれなく褒められていた。それが今になって少なくとも仕事に生かされている。それは主に上司との関係値構築において。「今、上司にお願いしても却下されるだろうな」と思ったら一旦引き下がるし(その選択は大概『正』となるし)、自分の意見は言いたい放題言うけど最終的に上司の考えを飲むようにして「良い部下」を演じている。もちろん最大の武器である「愛嬌」を忘れずに。
つまり末っ子には器用な人が多くて、それでもって「あ、この人頼りにならない。自分がやらなきゃ。」と判断した瞬間から急にしっかりし出したりする。とくに初対面の人にはことごとく気を遣って「私は物分かりの良い、空気の読める人間ですよ」とアピールできるので、「長女っぽい」と思われるのは初対面の人限定かもしれない。

末っ子同士は仲良くなれない

そう、末っ子同士は仲良くなれない。根本がワガママでとりあえず「自分が一番」な末っ子が多いので、例えば飲み会の時も末っ子Aの方が目立っていると、末っ子Bは負けじとAに対抗心を燃やして戦おうとするが、明らかに負けと出た場合、一気に機嫌を損ねて途中で帰ったりする。まあ、これに関しては末っ子A=後輩(年下)だった場合にも共通することだ。
ただし、苦手意識を持っている後輩や年下と少し異なる部分は、同い年や歳上の末っ子とは、なぜか出会い始めは急激に仲良くなる。一応「空気読める」同士でもあるから、最初はお互いの話を満遍なく話し、聞き合ったりして、「私たち、気が合うね!」などと思うのだが、時間が経つににつれ末っ子特有のワガママで気分屋なところや、自己中心的な部分が露わになり、その友情は破綻となるのだ。自分も自己中なのに、他人の自己中には理解ができない、けれど「空気を読む」という術も備えているくせに「空気読めよ!」、「いや、お前が空気読めよ!」という感じになるのだろうか?
③で、17歳上の男性と交際していたと書いたが、この男性も末っ子だった。こんなに年が離れているにも関わらず、同じレベルで毎日のように喧嘩を繰り返していたものだ。おそらく、何かを分けっこしないといけないとき、基本的に多めに与えられていたのが末っ子であるため、「人に与えよう、譲ろう、堪えよう」という配慮が乏しいのかもしれない。


以上、①〜⑤が私の思う「末っ子あるある」だ。

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