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97.アメリカ独立宣言

① 独立宣言の背後にある思想

われわれは、以下の事実を自明のことと信じる。すなわち、すべての人間は生まれながらにして平等であり、その創造主によって、生命、自由、および幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられているということ。こうした権利を確保するために、人々の間に政府が樹立され、政府は統治される者の合意に基づいて正当な権力を得る。そして、いかなる形態の政府であれ、政府がこれらの目的に反するようになったときには、人民には政府を改造または廃止し、新たな政府を樹立し、人民の安全と幸福をもたらす可能性が最も高いと思われる原理をその基盤とし、人民の安全と幸福をもたらす可能性が最も高いと思われる形の権力を組織する権利を有するということ、である。

7月4日に出されたのが独立宣言。アメリカでは独立記念日になっている。

根底には英哲学者ジョン=ロックの思想、自然権がある。彼はまた、抵抗権(革命権)にも言及している。政府が人々に安全保障をもたらさない場合には政府を倒して、新政府を樹立していいという考えだ。

②全ての人間は平等?ほんとに?

すべての人間は生まれながらにして平等であり・・・

「ということは黒人奴隷も解放され自由になるんでしょう?」

もちろんそんなことはなかった。全ての人間に「黒人」は入っていない。

全ての人間=白人だ。

スライド147

独立宣言の起草者トーマス=ジェファーソンは植民地で大地主だ。黒人奴隷が大勢働いていたことだろう。働き手を決して手放したりはしない。

黒人が権利を復活させたのは1960年代の公民権運動だ。

スライド149

国王は、われわれの間に内乱を引き起こそうと扇動し、また、年齢・性別・身分を問わない無差別の破壊を戦いの規則とすることで知られる、情け容赦のない野蛮なインディアンを、辺境地帯の住人に対してけしかけようとした。

全ての人間に「インディアン」も入っていない。この文章は独立宣言の一節だ。




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