やさしい「おじさん」の話 前編
毎日noteを書こうと思っていたが、さっそく昨日書き忘れてしまった。ということで、本日は昨日公開したかった、私にとってとても大切な相手「おじさん」を紹介したい。多分、書きたいことがたくさんすぎて、長文になるけど、読んでいただけると嬉しいです。
おじさん、といっても、同い年。まだまだ現役大学生。見た目がちょっと大人びて見える。
最初は、おにいさん、と呼んでいたけど、いつの間にか呼びづらくて、おじさんと呼ぶようになった。
初めての出会い
おじさんとの出会いは、大学1年生の春。所謂入学前ガイダンスのとき。私と彼は、選抜英語クラスが同じで、ガイダンスのあとに数人で集められた。
そのときに、同じ英語のクラスの友達と「声かけてみようよ」というありきたりな会話をして、いざ彼に話しかけよう、とした瞬間。彼は一目散にどこかへ向かってしまった。友人らは、なんか冷たそう、と思っていたらしいが、私は彼の綺麗な横顔に惚れた。この人と同じ時を過ごせる、と考えたら少し胸が踊った。
しかし、私の胸の高鳴りとは裏腹に、びっくりするほど彼との接点はなかった。他の英語のクラスの男性方とは仲良くなれるが、彼とだけは一向に仲良くなれる気がしなかった。
「まあ、こんなわちゃわちゃした女は嫌いだよな」、といつの間にか思う自分がいた。あの時感じた胸の高鳴りは勘違いだったのかな?と思えるほど。
その後、彼に好きな人がいるということが分かった。まあもちろん、私じゃないよな、とは思いつつ、誰が好きなのかは単純に気になった。他の友人と一緒に、彼の好きな人を探り続けたが、もちろんいい気はしなかった。
その子を見てる視線が羨ましいな、と思うほどにもなった。別に私は好きでもなんでもないのにおこがましい、と思い込ませて消した。
とはいいつつも、私も何人かの男性からお声がけいただいて、2人でデートに出かけてみたり、ご飯に行ったり、という日々を過ごしていた。しかし、全ての方と何事もなく終わってしまった。原因は分かっている。私がどうしても友達止まりになってしまうから。
小中高12年間、男女共学だったけども、男性とまともにお付き合いをするという経験をしたことがない。男性はみんな友達だった。だから、接し方がわからなかった。
お声がけいただいた方の事を好きになった。でも、彼は結局イメージしてた私と、本当の私のギャップによって私の事を「女」として見なくなった。
ああ、なんて無様なんだろう。と毎日思った。勝手に自惚れて、好きになって、振られる。辛いな、と思った。
大事な存在だと気づいた1ヶ月
そんな苦い思いを経験した大学1年生の7月。とある日に、仲の良い男性の友人が、私の事をお泊まり会に誘ってくれた。それも、おじさんの家で、男性2人、女性1人、という状況で。
ああ、本当に自分は女として見られていないのかな、と思うようになった。純粋に辛かったけど、おじさんがいるということでとりあえず行くことにした。
いざ当日。ある程度の身だしなみを整えて向かう。冷静に考えて、そこまで会話を交わしていない相手の家に泊まりにいくって面白い。冒険に出ているようだ。
到着した後、3人で他愛もない話をした。大学生の代名詞でもある恋愛話をした。
私は2人の前で、この初夏に経験した出来事を全て語っていた。お酒というものに酔わされていたのかもしれない。おじさんが私の事を見て、辛かったね、と一言かけてくれた事が何よりの救いだった。
その後、おじさんの話を聞くと、彼も思いを馳せていた女性とは上手くいかなくなってしまったらしい。私と同じだね、といいながらその日はその話を終えた。
気づいたら、その日からずっと私はおじさんと連絡を取っていた。毎日の他愛ない話、どうしたら彼女、彼氏できると思う?という話など、毎日会話は尽きなかった。
その後、なぜか2人で飲みにいくことになった。私が酔っ払って彼を誘っていたらしい。その当時は何をしていたのか、と後悔もしたが。
その飲み会の後も、2人で何度か逢瀬を重ねた。回数を重ねる度に、彼の想いには少しずつ、少しずつ気づくようにはなったが、前のような辛い思いはしたくない、という身勝手から、彼の好意に気づかないふりをしていた。
そんなこんなで、付き合ってもいないのに週に1度くらい、2人で会う日々を過ごしていたある日。いつものごとく、彼は終電間際の私を渋谷駅の改札まで送ってくれた。いつもなら、すぐにお別れするはずなのに、その日だけは足が重かった。
「はねだはさ、自分が好意を持っていない人から好きって言われたらどう思う?」
…確信に変わった。今まで逃げてきた想いが確信に変わった瞬間だった。
「…何が言いたいの」
「俺、はねだのこと好きだよ。でも、付き合いたくはない。この関係が終わっちゃうのは嫌なんだ。でも、お前が他の誰かにその笑顔を向けてる姿は見たくない」
「なにそれ。よくわかんない。」
よくわからない告白を受けた。もっとストレートに話してくれるかと思ってたのに。
本当はもう少し話していたかったけど、終電出発3分前。その日は別れを告げて私は電車に乗った。
つづきます
思ったより書きたい事が長くなったので、続きます。あまり需要はないかもしれないけど、わたしが書き留めたいだけです。
お付き合いいただけると嬉しいです。
はねだ
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