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しばしのお別れ

邂逅

出会ったのは別になんとでもなかった。いつだかのイベントで、参加報酬を集めると珍しいものと交換できるということを聞き、そのコンテンツだと効率がよいとのことで触れてみただけだった。ff14のpvpコンテンツ、ヒドゥンゴージとの出会いだった。

最初はどのジョブで参加したかも覚えていない。何をしたかも思い出せない。ただなんとなく参加し、報酬のためにプレイし、負けることのほうが多かったものの、とりあえずで参戦していた。

報酬がもらえるのが何ヶ月に一度かあるイベントだったので、そのタイミングになると毎回ゴージにて集めていた。ただ相変わらず勝てないし、うまくなる筋道も全く見えない。勝っても負けても報酬はもらえるので、ヒドゥンゴージはモグコレ時期だけ参加する、季節の風物詩のようなものになりかけていた。

発見

2021年の秋、ff14は大型アップデートのパッチ6.0を控えており、ゲーム内でやることがその時期だけはひと段落しつつあった。そんな折にFCで、イベント期間中でもないと人数が集まらないヒドゥンゴージに人を集めて行おうとする募集に行こうとする話になった。魚釣りもおおよそ終わっていたし、特にすることもないので皆と行ってみようと思った。

最初は訳もわからずなんとなく戦っていた。あいも変わらず。ただ、アトバイスをもらいながら色々なジョブを試していくとしっくりくるものが一つはあるもので、ガンブレイカーが手に馴染んだ。今思うとだいぶ雑にはやっていたものの、そこそこの成績がとれるようにはなってきていた。合うものを見つけたことで、少し、ヒドゥンゴージが楽しくなり始めていた。

そこからは、毎週2回行われていたシャキらせゴージにできる限り参加した。パーティを組んだり組まなかったりではあるものの、毎回たのしく勝ったり負けたりできていた。よく集まるメンバーをシャッフルして行ったシャッフルゴージに参加したり、ウルヴスジェイルでよくいる皆と仲良くなったのもこのあたりだ。このころになると、できるだけ目立つような衣装で戦おうという気になっていた。最初は青いコートで、最終的にはゴールドシップ(ウマ娘)の衣装になっていた。派手に生きてる。

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突然に

パッチ6.0が出てしばらくはなかったものの、そう長い期間をおかないうちにシャキらせや、シャッフルゴージが行われるようになった。それでも変わらず、耳を生やしながら中央や相手タワーでぐるぐる回り、赤いルガディン戦士やガングロヴィエラ、呂律が怪しくテンションがおかしい酔っ払いなどと共闘したり殴り合ったりしていた。

そのうちに季節のイベントも始まり、いつも通り遊んでいると、公式生放送で発表があった。

パッチ6.1にて、ヒドゥンゴージを一時閉鎖するとのことだった。


そこから少しの間しかなかったが、できる限りヒドゥンゴージを遊んだ。シャッフルも参加したし、言語を縛って募集時のような緊張感のあるゴージもした。ひと時の終わりが見えている中で楽しむ、早咲きの桜のような日々を過ごし、うまくいってもいかなくても、噛みしめるように遊んでいた。もっとあれがしたい、これができるようになりたい、ああやって動きたいといった思いを全て混ぜ合わせ、区切りが近づいているのをひしひしと感じていた。

そうして、今日のメンテでヒドゥンゴージは一旦休止になった。色々な人と出会うきっかけを作ってくれたし、毎回試行錯誤していける場でもあった。まだ足りていない。


次に会えるのは寒くなり始める頃か、もしかしたら次の緑が濃くなる頃かもしれない。その時まで、しばしのお別れ。

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