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父は花嫁から1番遠い席に座る

花嫁の父って、花嫁から1番遠い席に座るん?

何のCMを見たのか、ぴかが急に言い出した。お前、自分の結婚式思い出せよ…と思いながら、わたしは「そうだよー」と答えた。全く、無知な男である。

「それなら、俺、フォルテッシモ(架空の娘の名前)の隣に座ろ〜!」と呑気に言っていた。でも、それってアリじゃない?と思ってしまったりした。

実家にずっと住んでいたわたしは、結婚と同時に家を出た。つまり、母や父はわたしとずーっと一緒に生活していて、結婚と同時に家から娘はいなくなった。それなのに、結婚式は1番端っこにちょんと座っていた父や母に、少し申し訳ない気がした。

ずっと育ててもらって、ずっと一緒にいた。なのに、ある日急に今日から俺が!!と見知らぬパートナーと生活を始める娘。最後の別れというか、最初の誓いというか、感謝を伝えるのか決意を伝えるのかいろいろな結婚式で1番遠くに親族席があるのは、少し寂しい気もする。もちろん、席の意味は分かっているが、それでもやっぱりぴかのアホな発言は少しいいかもと思った。

まだ存在せぬフォルテッシモへ
あなたの父(仮)は、あなたの隣に座りたいそうです。結婚式挙げて、その際は是非とも隣に座らせてあげてください。
あなたの母(仮)より

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