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レスパイト入院について

レスパイトとは、「休息」「息抜き」という意味で、在宅介護者の休養を目的とした短期間入院のこと。

・レスパイトって知ってるけれど、本人(介護を受けている方)が嫌がってるから可哀そう。

・自分が楽をするために、入院させるなんて、罪悪感を感じてしまう。

重度障害児・者の方が入所する施設で看護師をしていた時、レスパイト入院の対応もしていたのですが、

こういった消極的な声を聞いたことも何度かありました。

介護者も人間です。どれだけ思いやりがあって、愛情深い人であっても、疲れたりストレスがたまったりしてしまいますよね。

もしあなたが今、

「自分が頑張らなきゃ」

と思っているなら、ぜひ最後まで読んでみてほしいと思います。


なぜレスパイトが必要なのか

レスパイトケアの目的は

介護者が一時的に介護から解放され、休息がとれるように支援すること。

また、冠婚葬祭や急病などで一時的に自宅での介護が出来ない場合にも利用されます。

在宅介護の大変さ、私も経験したのでよくわかります。

何事もなく穏やかに過ぎた日であったとしても、心からリラックスするのは難しいですよね。

先の見えない介護生活。初めのうちは気合で乗り越えられても長くは続きません。

私も【良い嫁にならなきゃ】という謎の使命感に燃えていた時期があります。

そして、すぐに燃え尽きてしまいました(笑)。

幸い、デイサービスや義兄弟の協力が得られたので大丈夫でしたが、介護はひとりで抱え込んでしまうといつか共倒れすると痛感しました。

介護者の休息を軽くみてはいけません!

介護を受けている方にもメリットがある


自分が休むために、慣れない環境へ預けるなんてかわいそう。

と思う方も、もちろんいらっしゃいました。

けれども、いろんな環境に慣れるって大切なことなんですよ。

施設側のスタッフも、利用者さまと何度か関わっていくうちに、

「こんな話題にはのってくれるな~」
「気を遣う方みたいだから、こちらから積極的に声かけしようかな~」

といったふうに、関わり方が見えてきます。

なので、急用が出来てこのレスパイトを利用しなくてはならなくなった場合、全く初めての状態より、何度か利用しておいた方がお互いのためになるんです。

もちろん、認知症の方であれば、環境が変わる負担は大きいし、興奮状態になったり、家に帰りたいとおっしゃる方もいます。

それでも、施設スタッフも対応には慣れているので、レスパイト入院をした時には、ご自身の休息を一番に考える時間にしてくださいね。

介護を受けている方にもメリットがあることは、知っておいてもらいたいなと思います。

休息は誰にでも必要

【休んだ方がいいサイン】

※不眠または仮眠
※食欲低下または過食
※感情のコントロールが出来ない
※集中力の低下
※無意識に涙が出る

こういったものがあげられます。

自分の体から出ているサインを無視していると、最悪の場合共倒れになってしまう可能性もあるんです。

そうなったら、お互い悲しすぎます・・・。

身体的にも、精神的にも休息をとることは大切。

「旅行に行くからレスパイト入院してほしい。」

も全然大丈夫。

むしろ、普段介護に携わっているスタッフは、休息の必要性は十分分かっています!

後ろめたい思いは不要です。

まとめ

レスパイト入院は全ての人が対象でなく、申請方法も市町村によって異なります。

状態によっては、今はまだレスパイト入院が出来ないかもしれないかもしれません。

けれども、こういった制度があり、介護者に休息が必要なのは当然のこと。ということはぜひ知っておいてもらいたいです。

「私が我慢すれば・・・」

という思いで、ひとりで介護をするのではなく、ご自身を大切にすることと、レスパイトについて意識を向けてみてくださいね。



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