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「やってみたらいいじゃん」友達の言葉がシンプル過ぎてハッとするのである vol.25




マガジンや、メディア関係の会社でインターンがしたいんだけど学歴がないからどこにも断られるんだよね、だから他の方法を見つけないと、と先日なんとなく友達に言ったら、「自分でマガジン作ってみたらいいじゃん」と、あっさり友達に言われた。


その子は、大きな某会社の社長さんの娘さんなのだ。初めて出会った頃にはインターナショナルスクールに通い、すでに多言語もペラペラだった。アメリカで中高を卒業した後も、日本の大学に通いながら交換留学やら、なんやらとしていて、いつもどこにいるかわからないけど、お家はとにかく広いし、天井も高い。お手伝いさんだっていた。とにかく凄いところの女の子、ということだけは、幼いながらに認識していた。


そんな彼女はいつも気さくで笑顔が可愛い。昔の漫画にあるような、お金持ちの家の娘にある到来のイメージのツン、としている印象なんて一切とない。

先日、数年ぶりに再開した。久しぶりに会った彼女はより一層洗練とされていて、見惚れるくらい爽やかだった。身に付けてるものも全てセンスが良くて、配色も可愛い。

風が吹いた時にフワッと香るウッディな香水が、彼女の持つ物をより美しくさせていた。私はすかさず付けている香水が何かを聞いたけど、初めて聞いた難しい単語だったために忘れてしまったのだ。笑
まる子と、花輪くんの会話みたいだった。憧れているとなんでも良く見える現象に落ちる。


ここまで住んできた世界が違うと、劣等感すらない。めちゃくちゃ話が面白いのだ。相変わらず優しいし、笑うと目が細くなる屈託のない笑顔だって可愛い。私はこの人が大好きだ。歳も4つ離れているので、お姉ちゃんみたいにも思っていた。

そんな彼女の、「えー自分で作ってみたらいいじゃん」の、言葉のさっぱりさに拍子抜け。でも、本当にそうかも。と思えちゃうような、それくらい自分で一つ一つ行動に移してきた人なのだ。

何しろ彼女は、大学を卒業後、5年の間大手企業に会社員として務め、今年退職。その後はベルギーの石けん会社を買収し、香水ブランドを立ち上げるとのこと。ほぇえぇ

そのために、働きながら調香師の資格を取得したらしい。

全部、自分の力で一から始めるんだ、やっとできるんだって、目をキラキラさせて言う。

私は服や物を買う時、必ずバックグラウンドを意識して購入する。

私はその子の身なりや、パーソナリティ、纏う香りなども含めた彼女の雰囲気そのものが好きだし、憧れている。だから、そうなったら絶対この子の香水を買いたいなーなんて思っていた。

でも、本人は淡々と話すけど、いざやってみると、大変なことの方が多いはずだ。

調香師になるのだって、簡単ではない。立ち上げのお金だって銀行から借りなきゃいけない。日本中で自分に合う調香師を探したが、いなかったからヨーロッパに探しに行くとも言っている。ブランディングのことも、他にももっともっと大人の部分のこととか…

そんなことを数年単位で準備している最中とのこと。

でも、ワクワクしていて、とっても楽しそうにしている。ただただ、楽しみだって。

足枷なんて感じていなくて、ただ、それをやろうとしている。

そんな彼女をみて、確かにお嬢様で、素晴らしい学歴や職歴があるけれど、与えられている環境に対してそれを掴み取ったのは間違いなく彼女の実力や、見えない凄まじい努力なのだと思った。10代という若さで親元を離れて、海外に行くこと、様々な環境の変化、大学に合格することや働きながら資格を取得したりすることは、誰にでもできるわけではない。

ちなみに私はたかだか2年の留学で、心細すぎて友達や家族に会いたすぎてよくホームシックになっていた、よく泣いていた。笑

時々、私たちは自分に持っていないものをほかの何かと比べて劣等感を持ってしまうことがある。
私には持っていないし、出来ないから、と言い訳をつけて、進めない理由を自分以外の何かのせいにしてしまうことがある。

だけど、少し考え方を違う方向から見た先にはいくらだって選択肢や、可能性があるはずなんだ。

19歳だった当時、マガジンのインターンを受けたくて、大小問わず幾つもの会社にメールや電話で問い合わせをしたことがあった。

返ってきた返答はいつも、「インターン制度は、大学生しか受けられない」だった。

大学生だったら、私と同じスキルがなくても
インターンは受けられるのに、どうして私はダメなんだろう。なんて、まだまだ学歴重視だったことを思い知らされて、好きだったマガジンを読むことを避けていたことがあった。

だけど、それは自分が「学歴重視だった社会」のせいにして、努力も、もがきもせずに楽な方向に行ったなと今は思う。

大人になってきて、厚かましさを覚えてくる。ダメ元精神で、メディアに作品を応募してみたり5枚くらいの大長文ラブレターを送ってみた。すると応募要項から外れていても返信が来て、掲載してもらえたり一緒に働くことができた。そうやって今は憧れていたデジタルメディアでもインターンができたり、作品が掲載してもらえることができた。そんな風に送ってみると、ずっと会いたかった方と一緒にお仕事もできたのだ。周囲から見ると小さなことだったとしても、もがいたことで自分のやりたいことができる実感を得たことは、私にとって大きな成幸体験だった。

それでも、最初の何も見えない時はこんなことやったってなぁと思うことがある。でも、その全ての事柄が無駄になるとは周りの大人たちを見ていると、どうしても思えないのだ。

だから、繋がるかわからなくてもその時の自分がやりたいことならば、それはやってみるよりほかない。

どこで何が起こるかわからないからね。

さっきの、「やってみたらいいじゃん」で、ポーンと思いついた私は、自分のインスパイアされた人のインタビューをして、zineを作ろうと思っている。私の周りには格好いい人が本当に多いのだ。

インタビューも初めてだし、よくできるかわからない。返信だって無視されるかもしれないけど、知識はつくし、インタビューさせてくれる人の話は貴重だ。

私なんてどうせ無理、そんな風にうまくはいかないよ、なんてなんて思う心をぐっとおさえて、せっかくならと少しだけ厚かましさを覚えて大人になりたい。

そんなふうに思う24歳、さいきんです。

はい、もう大人なんですけどね。

我慢が美徳であったり頑張り屋さんが多いこの国では、やるなら最後までやり遂げろよ、とかちゃんとできるまでは始めるなよ、みたいな空気が時折蔓延しているように感じる。

無理無理、って馬鹿にされても、その人には関係ないからね。私たちには誰かや何かを否定する権利も、否定される権利もないのだ。
誰かを傷つけたりすることは別だよ。

向けるマインドの矛先はいつだって
どういなければいけないか、よりも、どうしたいか、だ。

この女の子にはこちらで書くことの許可は取得済みでございます🐄書かせてくれてありがとう🌸


というわけで今日はここで終わり

では🌸

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