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お仕事だいすき

日曜日だ!note更新日だ!

質問回答回です。やっていきます。

アラサー女なんですが、結婚式をしたくないと交際相手に言ってちょっと傷つけてしまいました。
彼は、地元の友だちの結婚式を何組か見ながら、自分もこうして幸せな姿をお披露目して友人に祝福してもらいたいし、するのが普通だというか女の子が結婚式やりたくないと言うなんて思ってもなかった、ようです。
私はむしろ自分の幸福をあえてお披露目したくなんてないし、友人の式に呼んでいただけるのは本当にありがたかったけど自分が呼ぶ側ならそれぞれ仕事や育児で忙しいのに心苦しいと思うし、ついでに体型や顔に自信がないのでウエディングドレスを不恰好に着こなす姿をあまり人目に晒したくもない。
私の考えがかなり拗らせ気味なものなので、普通の彼に合わせてあげるのが正解なように思うものの、大してやりたくもない結婚式のために何度も仕事に穴を開けて、揉めるリスクも取って…と考えると素直にやろうとも言えなくなってしまっています。
結局はそれぞれのカップルで話し合うしかないと思うんですが、紺さんならちょっと自分の気持ちも聞いてもらえそうな気がして、聞いてみてしまいました。紺さんは結婚式されましたか?どういう理由でそれを決められたか、よければ教えてください。

私はごく近しい親族だけを招いて食事会をしました。友人知人は一切呼んでいません。食事会でウェディングドレスを着て写真を撮りました。ウェディングドレス選びは結構楽しかったです。でも、そうじゃない人もいるだろうなというのはよく分かります。

私は結婚式はしなかった、ということになりますね。私としてはドレスが着れればそれで良くて、写真さえ撮って記録に残せれば…という気持ちだったのですが、流石に出資してくれた父や母の意見をまるっと無視して写真撮影だけをやるわけにもいかず、小規模な食事会のみ行いました。

幼少期のムービーも余興も両親へのお手紙もなく、せいぜい2時間くらいでコース料理を食べて和やかに終わったと記憶しています。ドレスを綺麗に着るためにコルセットをぎゅうぎゅうに締めていたのでコース料理を詰め込むのが一苦労でしたが、根性で完食しました。

私もあなたと同じく、結婚式で幸せな姿をお披露目して祝福されたい!という気持ちが全くありませんでした。結婚式は一つの通過点に過ぎず、むしろ結婚してから後の夫との日々の生活に本質があると思っていたし、結婚から10年以上経った今もその気持ちは揺らぎません。

結婚式やるかやらんのか問題は、今後無限に訪れるであろうトラブルの始まりに過ぎません。どんなに仲が良く、病める時も健やかなる時も助け合うと誓った二人であってもトラブルを0にすることはできないわけで、その都度話し合ったり、どちらかが折れたりする必要があります。

何かトラブルが起きた時、トラブルの相手が自分の人生において重要でなければ、私もごく普通のルートを選択します。この場合、”とりあえず結婚式をやっとく”ルートを選ぶということですね。

しかし、今回の相手は違います。今後数十年の永きに渡って付き合いが続く可能性が高い相手です。あなたの意思を貫いて結婚式をやらないのが正解とも、社会的にごく普通とされる結婚式を行うのが正解とも思いません。

あなたが仮に”拗らせ気味”だとして、それを受け入れられない相手と向こう数十年を共にするのはしんどくないですか?お互いの意見が食い違った時やどちらかが納得できないと感じている時、自分の意見を言葉にして伝える癖をつけておくことが大事だと思います。

私は結婚を控えた女医で、パートナーも私自身も子供を持つことを希望しています。そこで、先輩である紺さんに伺いたいことがあり、お便りさせていただきました。
子供が欲しい気持ちに間違いはないのですが、妊娠中や産後を理由に当直免除や時短、病棟受け持ちの免除などをしたくないという思いが強く、躊躇しています。
仕事が大好きでやりがいがあるからなるべく休みたくないというのが第一の理由ではあります。 しかし、職場の人手が足りているとはいえなかったり、周りの男性医師が妊娠出産や育児によって働き方を制限されている女医に対するネガティブな思いを日々口に出している環境だったりということが気になっているのも実情です。こういったノイズで自分の気持ちが揺らいでいることをやるせなく感じてもいます。
妊娠合併症で休まざるを得なくなるリスクがあることや、産後休暇が義務だったりすることは理解しているつもりですが、今までの社会生活を維持したい気持ちが強い現時点では、妊娠するには覚悟が足りていないのかもしれません。
紺さんの現在のツイートやnoteを拝見していると、紺さんもかなりお仕事を大事にされている方のように感じるのですが、お仕事のモチベーションとの葛藤を感じられた時期はございましたでしょうか?もしあれば、それをどのように乗り越えられたのでしょうか?パートナーの方と相談された内容などあれば、可能な範囲で結構ですので教えていただけましたらありがたいです。

子どもの保護者として責任を持って成人するまで育てていくには、確かに覚悟が必要です。

でも、それは必ずしも自分のキャリアを犠牲にする覚悟ではないと思います。一緒に育てていくパートナーが仕事を休んでもいいわけですし、ご両親との関係が良好なら子守りをお願いしてもいい。それらが無理でも、今は早朝から夜まで預かってくれる保育園があります。熱が出た時は病児保育、それから自宅にベビーシッターさんを呼んでお世話をお願いすることも可能です。

ただ、これらを吟味して選択し、予定を調整するのは基本的に全て親であるあなた(もしくはパートナー)の役割になります。自分の仕事を犠牲にする必要はないけれど、他人の力を借りたり頭を下げたりする回数は、親になる前より後の方が圧倒的に多くなります。

子どもが熱を出した時、仕事を休めば同僚に頭を下げることになります。病児保育をお願いするなら、保育士さんに頭を下げることになります。

職場に迷惑をかけたくないなら、パートナーや親、ありとあらゆるサービスを利用して子どもを育てる覚悟は必要です。もちろん、子どもさんのタイプによっては、預けられるのを嫌がって大泣きするかもしれない。それでも仕事を選ぶなら、心を鬼にしてあなたは出勤しなければなりません。

私は産後3ヶ月で外来の仕事に復帰し、その後徐々に勤務時間を伸ばしていきました。親に頼りたくなかったので、保育園に預けることになる1歳まではベビーシッターさんが自宅に来ていました。私の帰りが午後10時を回る日は、夫が先に自宅に帰ってシッターさんから子どもを受け取っていました。

私は仕事を大事にしているというより、ずっと子どもと二人きりでいるのが耐えられないだけです。育児より仕事が圧倒的に楽しい。これは夫も同じ意見で、保育園やベビーシッターを最大限利用することについては全く反対されませんでした。

私は出産後より妊娠中の方が、仕事を何度か休むなどして職場に迷惑をかけました(多分妊娠期間を通して合計7日くらいだったと思います)。これは全く予想がつかなかったことでした。つわりがひどすぎたり腎臓が腫れたりして、何度か入院寸前まで体調が悪化し、あまりの吐き気や痛みに、”なるべく職場に迷惑をかけないようにしよう”という当初の固い決意も強烈な体調不良の前ではあまりに無力でした。

まっすぐ立つこともできず、老婆のように腰を曲げてかかりつけの病院に出向き、職場に”すみません、今日、出勤できません…”と謝罪の電話をしたことを今でも覚えています。”どうしようもない”っていうのはこういうことなんだなと思いましたね…。車椅子がないと移動もできないくらい体調が悪化するなんて、妊娠前は思いもしなかったですから。

今に至るまで、仕事と育児のバランスにおいて葛藤はありません。妊娠中は体調が悪すぎて葛藤の余地がなく、産後はありとあらゆるサービスを駆使して仕事を優先しており、また、子どもが幼稚園大好きでかつ滅多に熱を出さない健康優良児であるという超・幸運も手伝って、特に葛藤もなく働いています。

子どもが4歳になった現在、私も夫も仕事が入っているタイミングで子どもが病気になった時は、シッターさんに連絡して自宅に来てもらっています。幼稚園は朝8時から、私の仕事が終わる夕方まで延長保育で預かってくれるところを選びました。以前出勤時間が早かった頃は、子どもを朝7時半から園に預けていたこともありました。嵩張る抱っこ紐を鞄に詰め込んで出勤していた頃を懐かしく思い出します。

あなたがもし、子どもが生まれて”子どもと少しでも長い時間を過ごしたい”と思った時、そこには葛藤が生まれるかもしれませんね。その悩みについては何の回答も持ち合わせていなくて申し訳ない。私は週末の丸一日(私は土曜日は働いていて、子どもとフルで過ごすのは日曜日だけです)と平日幼稚園から帰ってきた数時間だけで、子どもとの触れ合いは十分だなと思っています。

子どもとの時間は十分確保されていると感じられるなら大丈夫、何らかの方法でフルタイムで働くことは可能です。事前にパートナーの気持ちをよく確認しておいてくださいね。産後に意見のすれ違いが起きても、子どもがいると生活は嵐のように忙しく、なかなか話し合いの時間も持てません。今のうちに意見のすり合わせをしておくと良いと思います。育児しながらのお仕事、応援しています。

今日の回答は以上!!!

最近本当に寄せられる相談の件数が多い。いつもありがとうございます。どんなに長くても、どんな内容でも全て目を通しています。

週末が育児と仕事でめちゃくちゃ忙しいので、ここ1週間は隙間時間に少しずつnoteを書き溜めてみた。木曜日の更新で書いたことは月曜日ごろに、土曜日の更新で書いたことは木曜日ごろに書いていたりする。本noteは、常にケツに火がついた状態で更新されています。ちなみに今日の更新は書きだめの精神も虚しく、当日に書かれました。週末の余裕の無さは異常。

また火曜日にお会いしましょう!良い週末をお過ごしください。

Big Love…