【Day6】人生のターニングポイントで会いたくなる、王子さまと「僕」
\いしかわゆきさん新春書くチャレンジ参加中/
【Day6:ことしのうちに読みたい本・漫画は?】
A.星の王子さま
私にとっての星の王子さま
言わずと知れた名作
「サン=テグジュペリ著
星の王子さま」
私がこの本を初めて手にしたのは、中学2年生の時でした。
学校の朝読書の時間に読む本を探して書店を訪れた際に、なんとなく手に取ったのがこちらの「星の王子さま」でした。
それまでも「本の虫」と呼ばれる子供時代を過ごしていた私。
小説を読めるようになってからは、当時流行していたドラマの原作などを読むことが多かったです。(山田悠介さんや、石田衣良さん、江國香織さんなど)
ある時、児童書が好きな友人からのすすめで、ハリーポッターシリーズやダレン・シャンシリーズに手を出し始めました。
そこで初めて、洋書の面白さに気付きました。
翻訳のされ方にもよるのでしょうが、文章構成がなんだかお洒落!と中学生の自分はワクワクが止まりませんでした。
そして、書店で洋書コーナーの一角に堂々と置かれた、この本に出会うのです。
小説?詩集?
初めて読んだ時の感想は、「正直よくわからない」が一番近いです。
有名な本なので読んだことのある方も多いと思うのですが、子供でもわかるような物語のようで、詩集のようなメッセージ性があるこちらの本。
当時、読み終えてから心に残ったのは「なんかよくわからんが、心まで大人になりたくないな」という事だったのは鮮明に覚えています。
書き手である「僕」が、冒頭で大人に対しての不満や疑問を投げかけた点が、大きく心に刻まれたのです。
物語としては、その「僕」が大人になってから王子さまと出会い、純粋な子供としての素直な王子さまがいろいろな星を巡り、出会った大人との話を聞きながら進んでいく。
よくわからないまま読み終えてしまったものの、何故か読み返したくなる、そんな不思議な本でした。
何度か読み返す内に気付いたこと
その後、受験前や大失恋した時、初めて就職した時、長男を妊娠した時など、あらゆる人生のターニングポイントでこちらの本を読み返すタイミングがありました。
そうです。電子書籍が世に出回っているこの時代においても、中学生の時に購入したこの書籍を未だに手元に置いているのです。
それは何故かというと、
読むたびに心に残る、心に響くシーンが変わるから。
自分が置かれている状況や、心に留まっているモヤモヤの種類が変わる度に、共感するポイントや想う事が大きく変わるのです。
時には子どもとしての王子さまの視点で。
またある時には、大人になってしまった「僕」の視点。
そしてまたある時には、あらゆる星の大人の視点で。
30歳という節目を迎えた今、まさに人生のターニングポイントに立っている私。
今後の人生について考えているこのタイミングにこそ、改めて読み返したい。そんな一冊です。
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