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親知らずを手術で抜いた話 episode2

手術5日前に起きた事件。
(6日前じゃなくて5日前でした)
10月下旬のある日。
仕事をしていると母からLINEが来ていることに気づく。

「コロナ陽性だった」

ええ、なんてこと…
前日母の隣で夕飯を食べていた私は完全に濃厚接触者。
咳を頻繁にしていたので、コロナじゃないの?大丈夫?なんて
言ったりしていて、その晩母は早く寝たのだった。
朝、母が起きてこなかったので、まだ体調悪いのかな?くらいに思っていてまさかコロナに本当に感染しているとは思わなかった。

濃厚接触者の待機期間は5日。
手術は当然キャンセル。
やっと覚悟できていた矢先だったのに。

その翌日、喉に違和感を感じて病院を受診すると(母がPCR受けたかかりつけ医へ)、結局のところ私も感染していたのだった。
まぁ咳している横で普通に会話して食事していたんだもの、かかるのは当たり前だよね。

手術日の予約は取り直し。
スケジュールはかなりいっぱいだったようだけど、どうにか12月上旬にねじ込んでもらった。
丸々1ヶ月猶予ができたと少し安堵したけど、1ヶ月なんてあっという間だった。

そうして迎えた12月上旬。
入院は3泊4日の予定で、木曜に入院、翌日金曜日に手術、日曜には退院するスケジュール。
憂鬱になりながら、恐怖に怯えながらも、なるようにしかならないと腹を括っていざ入院。

入院1日目。
受付に行くとまずはPCR検査を受けてきてください、と促される。
コロナ禍の入院って大変だ。
検査を受けて戻ってくると、事務員に同時に入院する方々と共に病棟へ案内される。
同じ日に手術をする人が私の他に2人。
同じように婦人科病棟に入院。
看護師さんの案内のもと病室に向かうと、部屋が空いてなかったとのことで、私だけ別部屋になってしまった。さみしい。
いや、別に知らない人たちなんだけど。初対面だし。
夕方になると、全員集められて入院スケジュールの説明を受ける。

1日目は、もちろん手術もしていないわけなので、ベッドに寝ているのも退屈だし、とにかく時間が立つのが長い。
食事もいたって普通の食事。完食してしまった。
しかしここから翌日は丸一日食事ができない。
(21時以降絶食、術後も食事は出ないが、麻酔から覚めた後にお腹が空くのでプリンやゼリーを食べてもいいと言われていた)

22時消灯。
普段寝るのが2時という夜更かし体質なので、もちろん眠れるわけがない。
しかも同室のおばあちゃんが爆音のいびきをかいていた。
動画観るために持ってきたノイズキャンセリングイヤホンを耳栓替わりにして寝る。それでも聞こえてくる。
結局その晩はなんとなく寝不足な状態で朝を迎えた。

午前8時。
手術着に着替え、看護師さんが点滴をいれにくる。
少し痛いですよ、と言われたけど、全然痛くない。
なんなら前日のPCR検査の鼻ぬぐいの方がめちゃくちゃ痛かった。
さすが、手慣れたものだ。
手術時間は前日に15時と伝えられていたので、のんびりしていたら看護師さんに先生の都合で時間が早まったことを伝えられる。
15時→13時になった。

その時すでに10時過ぎ頃の話で、心の準備も身支度もできてない。
あと2時間半後には準備を終えて手術室へ向かわなくてはならない。
バタバタと身支度を整え、弾性ソックスを履いて、その時を待つ。
弾性ソックスは、手術〜術後安静にするための血栓症予防だ。
(血栓症予防といえば、私は月経困難症のためにピルを服用しているので、
ピルの服用も入院の3週間程度前から中止になった。)
看護師さんが病室に入ってくると、ベッド周りの支度を始めた。
ベッド上にある差し込み口に酸素ボンベを差し込んだり、ベッドに不織布のようなシートを敷いたり、それを眺めているといよいよだな、という気分になってくる。

episode3に続く。

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