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カール・マルクス 著『資本論 』(58) 読書メモ
第七篇 資本の蓄積過程
第二十三章 資本主義的蓄積の一般的法則
第三節 相対的過剰人口または産業予備軍の
累進的生産
元来 は 資本 の 量的拡大としてのみ現われた資本の蓄積は、われわれの見たように、資本の組成の不断の質的変化をなして、その可変的構成部分を犠牲にして不変的構成部分をたえず増加させて、行われる。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 3 (岩波文庫) (Kindle の位置No.3698). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.
労働者 人口 は、 それ 自身 によって 生産 される資本蓄積とともに、それ自身の相対的過剰化の手段を、ますます大量に生産する。
これが資本主義的生産様式に特有な人口法則なのであるが、実際またすべての特殊な歴史的生産様式は、それぞれ特殊な歴史的に妥当する人口法則をもっているのである。
抽象的な人口法則なるものは、人間によって歴史的に干渉されないかぎりにおいて、動植物にとってのみ存在するのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 3 (岩波文庫) (Kindle の位置No.3743). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.
生産 規模 の 突然の痙攣的な膨張は、その突然の収縮の前提だった。収縮は再び膨張をひき起こすが、しかし膨張は、自由に利用しうる人間材料なくしては、人口の絶対的増加には依存しない労働者の増加なくしては、不可能である。
このような増加は、労働者の一部をたえず「遊離させる」簡単な過程によって、生産の増加に比して使用労働者数を減少させるいろいろな方法によって、つくり出される。したがって、近代産業の全運動形態は、労働者人口の一部分の失業者または半就業者への不断の転化さから生ずる。
経済学の皮相浅薄さは、なかんずく、産業循環の時期転換の単なる徴候にすぎない信用の膨張と収縮を、その原因と考えることに示される。
ひとたび一定の運動に投ぜられた天体が、たえず同じ運動を繰返すのと全く同様に、社会的生産も、ひとたびかの交互的膨張と収縮の運動に投ぜられたならば、たえずこれを繰返す。
結果は、さらにまた原因となり、そして、それ自身の諸条件をたえず再生産する全過程の変転する諸時期は、周期性の形態をとる。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 3 (岩波文庫) (Kindle の位置No.3823). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.
資本主義 的 生産 にとって は、人口の自然的増加によって供給される利用しうるべき労働力の量だけでは、決して充分ではない。それは、その自由な活動のためには、この自然的限度から独立した産業予備軍を必要とする。
これまでは、可変資本の増加または減少には、精確に就業労働者数の増加または減少が対応するものと想定された。
しかし、個々の労働者がより多くの労働を供給し、したがって、労働価格は同じであっても彼の労働賃金は増加し、あるいは労働価格は低落してもその低落が労働量の増加よりも緩慢でさえあれば、やはり彼の労働賃金は増加するというばあいには、可変資本によって指揮される労働者の数は不変であるかあるいは減少してさえも、可変資本は増大する。
このばあいには可変資本の増大は、労働の増加の指標となるが、就業労働者の増加の指標にはならない。各資本家の絶対的利益とするところは、一定量の労働を、より少数の労働者から搾り出すことであって、同様に低廉にか、またはより以上低廉にであっても、より多数の労働者から搾り出すことではない。
後のばあいには、流動させられる労働の量に比して不変資本の支出が増加するが、前のばあいには、この増加がはるかに緩慢である。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 3 (岩波文庫) (Kindle の位置No.3961). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.
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