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GWに湯治するため酸ヶ湯温泉に行った話

「GWは何をしていましたか?」
「とうじです」
「と、と、とうじ?」

このような会話をGW中に2回ほどやりました。
とうじなるものをやることになった経緯をまずご説明します。


湯治をやろうと思ったきっかけ

年始に目標を考える方はけっこういるんじゃないかと思います。
私は1/3に「やりたいこと100個考える」というワークショップに参加しました。
やるべきことじゃなくて、「やりたいこと」であることがポイントであり、欲望を棚卸しするという意味があるそうです。やってみるとわかるのですが、やるべきことは出てくるのですが、やりたことはなかなかでてきません。いかに欲望が普段棚卸されていないかが分かります。
参加したワークショップでは時間切れになってしまいましたが、後日続きをやって100個出しました。100個を眺めながら、そのなかで一番やりたいのは何か?ということを考えたんですね。そうしたら私は湯治をやりたいということに気づきました。

なぜ湯治をやりたいのか。
私は温泉が好きなんですが、普段の一泊二日の温泉旅行では全然足りないと感じていました。
がんばって4回です。温泉宿にきたといっても観光施設がいろいろあるわけで温泉ばっかり入ってるわけにはいかないんですね。なので超頑張って4回入れたら御の字という日々を過ごしていましたが、全然足りない。もっと入りたいということを思っていたんです。そう思って過ごしていたら湯治宿なるものがあるということを知りました。

とはいえ特別悪いところはないので積極的に行くものではないなと心の中にしまい込んでいたようです。このたびワークに取り組むことでそれが日の目を浴びることになったのです。

湯治に挑戦するまでのハードル

じゃあ湯治やるかってなっても、なかなかハードルが高い。
湯治といえば一週間ぐらいやるものです。そして自炊もするイメージがあります。

・趣味程度の湯治に一週間も休めるのか?
・自炊するにしても車がない人はきついのでは?
・一週間も泊まるといくらかかるのか?

このようにハードルがたくさんあったのですが、プチ湯治というのもあるみたい。
いきなりガチの一週間湯治はやりすぎなので、プチ湯治にしよう。
じゃあ、いついくのか。山の中の温泉に行くわけなので冬は寒かろう。夏も暑かろう。

そうしたら春か秋がよかろう。秋はいろいろ用事があるから湯治はきついかもしれない。そうしたら今しかない? え、GWに行く? となったわけですね。

それを考えたのが3月ですので、今から調べてGWに行ける湯治宿なんてあるんかい。って感じですが、一個だけあったんですね。それが青森県の酸ヶ湯温泉です。
※ちなみに湯治なんぞに妻も付き合ってくれませんでしたので1人で行きました!!

GWにはるばる酸ヶ湯温泉へ

私は酸ヶ湯温泉をそれまで知らなかったのですが、かなり有名な湯治宿のようです。ヒバ千人風呂という混浴風呂が有名だそうで写真を見たら確かにどこかで見たことのある大きなお風呂でした。(気になる方は以下URL参照)

東京からのアクセスですが、まず新幹線で新青森駅まで行きます。そこから鈍行で青森駅にいって、無料送迎のバスがありますので、それに1時間ほど乗っていれば八甲田に連れて行ってくれます。そこに酸ヶ湯温泉があります。

私は4/30〜5/2に行ったのですが、東京よりも10度ぐらい気温が低く、雨も降っており普通に寒いなという印象でした。そして当然かもしれませんが、八甲田には雪が積もっていました!

酸ヶ湯温泉の近辺の風景

湯治宿といえば山の中にあるイメージでしたので、酸ヶ湯温泉はピッタリではないかと言えるでしょう。ただ宿自体は2019年にリニューアルしたようでして、宿内は綺麗なスーパー銭湯みたいになっていましたので、久しぶりにきたお客さんが少し嘆いている様子も目につきました。

いざ湯治、そしてデジタルデトックス…

私は15時すぎに到着しました。この日は天気が悪くて濃霧でした。真っ白で視界が悪いです。そして超寒い。自然の中を散歩するなんてことができる服装で来ておりませんのでさっさと部屋に行きます。部屋も寒い。暖房を入れないと耐えられません。
部屋にはお風呂の入り方が書いてありました。有名なヒバ千人風呂には湯が4つあるのでそれぞれ5分ずつ入るのが良いらしいです。1日の入浴回数としては6回が限度だと。それ以上入ると、薬の飲み過ぎのように体に毒だそうです。あれ〜、4回じゃ物足りないと思っていた私にとって、限度が6回となると、あんまり変わらんじゃないかと少し落胆。まあ、いいやとお風呂へ。

混浴風呂ということで女性向けの配慮もされていますが、ほぼ男性しかいません。女性も数名いますが、1人で入ってる人はいないようです。夫婦で寄り添って入っている方をたまに見かける程度です。ちなみに女性専用の入浴時間が設けられていますので、きっとそこで入浴されているんでしょう。
お風呂の中で男性と女性を分ける線が引かれており、その線を越えると怒られます。でも女性がほとんどいませんでした。ほとんどいないからといって女性側に入ると怒られます。だからお風呂は大きいですけど半分しか使えないわけですね。いくら混浴で昔からやってきたとはいえ、ちょっと勿体無いですね。

さてお風呂ですが、泉質は酸性硫黄泉です。草津温泉ほどではないですが硫黄の 匂いがしっかりあり、人によっては肌があれます。私は顔が荒れました(笑)。

たしかに酸性の風呂となれば、長時間入ることは難しいです。温度はちょうどよかったのですが、匂いも強めですので長風呂はしないほうがいいかもしれません。そして入浴後にはけっこう疲れます。でも湯治なので疲れたら部屋で寝ちまえばいいのは楽ですね。15時すぎに到着した初日は4回入浴しました。
何回も書きますが普通に寒かったので、お風呂場までに行くのが多少面倒でした(笑)。

そして二日目です。二日目の朝も寒い。晴れてはいましたが寒くて外は歩けない。お風呂に入りつつ、山の中を散歩するということを夢見ていましたが、とてもそんなことをできる気温ではない。仕方なく朝風呂をきめて部屋でのんびりしていましたが、やることがないのでスマホをいじってしまいます。

あれ! デジタルデトックスするんじゃないの?

と思うんですが、寒くて部屋の中にいるとスマホについつい手が伸びてしまいます。だって風呂にいくか、部屋にいるかの二択だとデジタルデトックスはちょっと厳しいですね。5月にこんな寒いのは想定外です。
午前中はスマホの誘惑に負けてしまいましたが、午後は少しずつ気温が上がってきました。ちょっと寒いけどある行ける景色がよい沼があるというので行ってきました。歩いては行けますけど歩行者向けではないので車が通る道路です。少し危ない。でも負けずに5分ほど歩くと見えてきたのが地獄沼です。

地獄沼

ここも酸性の沼らしく生き物はいません。しっかり硫黄の匂いがします。
写真は3日目の朝なんですが、2日目の夕方に見た風景はこれよりももっと美しかったです。少し赤くなった空や木々たちが湖に移り、それそれは美しいものでした。この風景ならずっと見ていられると思いました。もちろんスマホもいりません。
部屋にこもっているとスマホの誘惑がすごいですが、景色の良いところにくるとスマホの誘惑に勝てます!
デジタルデトックスは自然の中にきてこそできるものではないでしょうか!

お風呂→部屋で休む→散歩→お風呂、がよいと思いますね。寒いと散歩ができないのでデジタルデトックスができなかったですが、散歩ができれば良さそうです。

2日目はデジタルデトックスのきっかけをつかみ、お風呂も限度いっぱいの6回入り、これが湯治かと少し慣れたところで終了しました。次が最終日の3日目ですが、帰りのバス時間が8時50分だったので、あまり長いはできません。2日目に見た地獄沼がきれいだったので3日目ももう一回見たいと思って散歩しましたのでお風呂は一回しか入れませんでした。残念!

GW中の2泊3日の湯治を終えた感想

はい、ということで顔は荒れましたが、無事に帰宅したわけです。
初めての体験でしたので戸惑いはありましたが、結論としてはまた行きたい!です。最初はちょっとどう過ごしていいか分からなかったのですが、地獄沼の景色を見てから、デジタルデトックスができるようになって気分が晴れやかにやり、湯治は良いものだと思えました。感想をまとめると以下です。

・湯治だからといっても1日に入浴できる限度はある
・部屋にこもっているとスマホをさわってしまう
・泉質が合わないと体に不調がでることもある
・GWに行くと高い。平日に行けば半額近くで行ける
・腸内環境が改善したかも?

上3つは最初に書いた通りですが、下2つについてご説明します。
私は今回長期休みがとりやすいGWに行きました。もちろんGWだと宿代が高いです。2泊3日で50000円近くしました。平日なら半額ぐらいの値段でいけます。これは次回の参考にしたいところですね。

次に体調の変化ですが、はっきりと現れました。お恥ずかしながらここ数ヶ月食後におならが止まらないという事象が発生していたのですね。
ちょっと油断するとおならがたくさん出てしまいます。外だとかなり抑えているのですが、家の中だとやりすぎなぐらいおならが出ました。酸ヶ湯温泉滞在中もおならがバンバン出ていました。でも不思議なことに帰ってきたらおならが止まりました! びっくりです。腸内環境が改善したのでしょうか。さすが万病に効くといわれた酸ヶ湯温泉です。もう1日入っていればまた違う変化があったのかもしれません。

以上が感想ですね。ちょっと今回は高いお金を払って、寒い時に行ってしまい、コストと効率はよくなかったですが、その辺をケアしてやれば次回はもっとコスパよく湯治ができるのではないでしょうか。

ということで、湯治に迷っている方がいましたら参考になれば幸いです。


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