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『アリス・イン・ワンダーランド』(2010/アメリカ)

ディズニー映画のアリスが有名かと思いますが、あのティム・バートンも映画化しています。
ティム・バートンだから当然ジョニー・デップも出てきますね(笑)。帽子屋のマッドハッター役での登場です。

原作は『不思議の国のアリス』ですが、この映画は全然違います。
何が違うかといえば、物語の最初と最後の登場するお姉さんがいません!

お姉さんの存在はとても重要です。アリスは不思議の国に迷い込んでしまい、すったもんだするというお話です。でも結局それは夢だったというオチです。
原作に登場するお姉さんはアリスの見た不思議な夢を肯定してくれます。それはまるで悪夢で起こされたときに優しく見守ってくれる親のような存在だと思います。

ティム・バートン版のアリスではお父さんがその役目を果たしていますが、途中で死んでいなくなってしまうのです。
これは何を意味するかといえば、不思議な夢を肯定してくれる人が誰もいないということです。誰も肯定されないままアリスは19歳になってしまう!というのがティム・バートン版アリスの大きな特徴と言えるでしょう。

少女から大人になるための通過儀礼的な何かがあるんだろうと思っていると、結局最後はアクションシーンがあり、なんじゃこりゃ的な感じもしました。とはいえ原作を自分の色に染めるのが監督の仕事だと思いますので、まあそれはそれでよしとしましょう(笑)。

(面白さ:★★★★★☆☆☆☆☆)


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