ハーフサイズは2枚1組が面白い | OLYMPUS PEN S
前回は中判カメラの記事を書きましたが、今回は逆にフィルムサイズが小さいハーフサイズカメラについて書こうと思います。私が購入したのはオリンパスペンSというカメラです。ペンはオリンパスの技術者だった米谷さんという方が、ライカのサブ機としても使えるように開発したカメラだそうです。そして、初代ペンからシャッター機構などを改良したモデルがペンSです。
ペンSにはレンズがF2.8のものとF3.5の二種類があり、私が手に入れたのはF2.8の方です。F3.5の方が写りが良いという話もあるみたいです。
ご存じかとは思いますが、ハーフサイズだとフィルムサイズが半分になるので36枚撮りフィルムで72枚撮れます。フィルム高騰時代にぴったりなカメラですね。
あと、ハーフサイズは2枚1組でデータ化されることが多いです。トリミングして1コマにしても良いのですが、私は2枚1組のままの方が面白く感じています。
作例
お祭りへ
ペンSはスローシャッターがあるので夜でも撮れます。ハーフなので多少手ブレしてもいいやと思えます。
ピントは目測なので、絞り開放かつ近距離のものはピント合わせが難しいです。
宮島へ
撮っている時はどんな組み合わせになるか気にせず撮ってます(というか途中でわからなくなります)。なのでストーリーのある組み合わせになることもあれば、ヘンテコな組み合わせにも。それはそれで面白いです。
晴れてる日はF11か16に絞ってピントは5m固定でパシャパシャ撮れます。写ルンです感覚。
感想
72枚も撮れるのでお金を気にせずパシャパシャでき、まるでデジカメのようでした。撮り切らないと現像に出せないので、むしろ沢山撮らなきゃという気持ちにもなりました。
画質についてですが、全体的にやや眠たい写りでした。手に入れたのはレンズにチリが多い個体だったのでそれが原因かもしれません。ポジティブに捉えると、この眠たい感じもフィルムカメラっぽい味と言えるかも。
カメラ自体の質感は上質で、ライカを愛用していたという米谷さんのこだわりが伝わります。シャッター音は非常に静かで、喧騒の中では自分でも聞き取れないくらいです。
露出計すら無いマニュアルカメラで、しかもピントは目測という難しそうなカメラですが、前述したように晴天である程度距離のある被写体であれば問題なく撮れます。
目測については以下の記事が非常に参考になります。
露出については以下の動画を参考にしました。晴れた日はいつでも同じ露出で撮れるというのは目から鱗でした。
近距離での撮影について
ペンSは最短撮影距離が60cmなので、コンパクトフィルムカメラにしては寄ることができます。テーブルフォトも撮りやすいです。ただし、近づくほどピント合わせがシビアになるので目測ではどうしてもピンボケしやすくなります。
自分は手を伸ばしてギリギリ触れる距離が大体70cmなので(メジャーで測りました笑)、それを基準としてなんとか合わせようとしています。