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「デジタルでフィルムを再現したい」の感想

週末に丸善の写真コーナーで立ち読みしていたら、「デジタルでフィルムを再現したい」という本を見つけました。まさに私が求めている内容だと思い、すぐさまレジに向かいました。

この本はLightroomでどのように編集すればフィルムらしい写真になるのかを解説していて、被写体の色を忠実に再現するのではなく、どのように色を転ばせるかという点に主軸を置いています。

始めにベースとなるプリセットが紹介され、URLからダウンロードもできるようになっています。さっそくfpで撮った自分の写真に、ベースプリセットをそのまま適用してみました。

適用例

Before
After

どうでしょう。なかなかフィルムらしくなったと思います。


Before
After

青はシアンぽくなります。この写真だとちょっとやりすぎかもしれません。


Before
After

ハイライトが飛んでる感じがフィルムらしくていいですね。


Before
After

意外と花にも合いました。


Before
After

夜の写真でも問題なく使えます。

ベースプリセットはあくまでベースで、写真に応じて露出や色味を調整することが勧められています。ですので、本の中では様々なシチュエーションの作例に対して、どのように調整していくかが詳しく書かれています。

感想

書かれているテクニックの一つひとつは、シャドウを持ち上げるであるとか、カラーミキサーで色相を変化させるなど、定番の内容が多いです。ですが、明暗別色補正で全体のバランスを取るという手法は知らなかったので、勉強になりました。

著者の嵐田大志さんはフィルムの特徴を正確に把握されているようで、定番のテクニックであっても、明確な完成イメージを持って編集していく考え方が参考になります。Lightroomで編集していると、ああでもない、こうでもないと迷子になりがちだったので、フィルムで写真を撮るのはデジタルの完成イメージを持つためにも大事だなと思いました。

また、文中ではフィルムの種類による写りの違いや、現像店と現像機による補正の傾向についても言及されているので、なかなか読んでいて面白かったです。


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