梅雨入り
Instagramのストーリーズに現れた、小学校からの友人のアイコンを押す。梅雨入りのニュースのスクリーンショットに添えられた「やった〜夏が長くなる!!♡」の文字。
憂鬱。憂う&鬱。嘘やん。夏長くなって嬉しい人、この世にいんだ…という驚きと、夏が伸びるぞという脅迫のような一文に朝からブルーな気持ちに。
昨日ひさしぶりに用事があり、外出した。3ヶ月分の時を経て、もうどうにもならなくなった魍魎(毛量)を抱えて美容院へ。外の民の然るべき服装がわからない人には打って付けのアプリ「おしゃれ天気」には「長袖一枚羽織るぐらいがオススメ!」と書かれていた。室温だけでわかった、これは嘘だ。長袖て、この温度よ?と呟きつつ、一応日除け目的で一枚羽織っておく。家を出て原付で2kmも走ると熱い熱い。ほらね、時速30kmの風を浴びているにも関わらず汗をかいた。既に夏は玄関まで来ていた。お隣さん(田舎ver)的振舞い。「いや〜あっついねぇ、あれ、帰ってたの?いつ?元気?」って言いながら靴を脱ぐ。勝手に上がらないで欲しい。
とはいえ、久しぶりの外出に少しだけうきうきした。半袖で彷徨くことができるのは、なんか嬉しい。美容院まで辿り着いて、サンダル履いてきても良かったなあ、昨日爪塗ったり出来たなあなんて考えた。
ここまで書いて一息。あれ、結構夏の到来を楽しんでいるような。
夏の喜びなんて、半袖とサンダルと爪、そして麦茶だけ。これらはエアコンなしでは到底楽しめない。悪口はいくらでもある。
革とお尻のムレ、ちょっと走るだけで垂れる汗、食欲減退、お腹の冷え、日焼けのヒリヒリ、蚊の羽音、永遠に下がらない室温、膝に張り付く紙、etc...
まるでそんなものが彼女の世界には存在しないみたいで、少し悔しいような、悲しいような。なんでまだ関係が続いてるのか。ストーリーの淵の緑は、なぜ。類は呼んでない友達。
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