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【香港島の書店】精神書局@ケネディタウン

ケネディタウンの東にある石塘咀(Shek Tong Tsui)エリア。トラムの走る德輔道西(Des Voeux Road West)から南へ1本入ると住宅ビルが立ち並んでいます。その中の住宅ビルの1階に店を構えているのが、今回ご紹介する精神書局。パステルグリーンでペイントされた外観が可愛らしい小さな書店です。

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余談ですが、石塘咀はレスリー・チャンとアニタ・ムイ主演の映画「ルージュ」(胭脂扣、1987)の舞台。石塘咀が1900〜1930年代まで色街として栄えていた頃の話です。1935年の売春防止法制定以降、石塘咀にあった遊郭は廃れ、その後住宅街へと変わっていったそうです。

さて、精神書局に話を戻しますと・・・
お店に足を踏み入れてみると、昔ながらの町の本屋さんのような雰囲気がありました。レジ前にはオススメ本のスペースがあり、店内の本棚にはぎっしりと本が並べられています。取り扱っている本は主に古書。教科書や参考書の類が多く、文学、歴史、哲学、心理、旅行本などもありました。最近流行りの香港をテーマにした本はなし。

「教科書の古本」とは、日本ではあまり馴染みがありませんが、香港の場合、学校の教科書は古本屋さんで買ったりレンタルしたりということが多いそうです。それから考えると、精神書局はコミュニティの住民向けのサービスをメインにしているのでしょうね。

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精神書局は本の買い取りサービスも行なっています。近所の香港大学の日本人学生が持ち込んだのかもと思うような日本語の本もありました。

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精神書局では、書店としては珍しいレンタサイクルのサービスがあります(料金や予約先などFBを参照)。香港の書店で多いのは、飲食の提供だったり雑貨の取り扱いだったりなんですが、自転車という発想は面白いですね。もしこちらで自転車を借りる際は、香港島――特にセントラルなどの中心部は自転車のルール(歩道走行はダメ)が厳しいので、ご利用の際にはお気をつけください。
↓イメージビデオがありました(笑)

実は精神書局は1950年創業の老舗。初代が旺角奶路臣街(Nelson Street)の路上で、古本を屋台で売り始めたのが最初だそうです。その後1958年に同じ旺角エリアの女人街に店を構えたそうですが、家賃高騰のため、2代目の時に香港島サイドに引っ越し。北角店(2004年開業)と西環店(2005年開業)の2店舗に分かれて営業しています。

現在のオーナーは3代目の黃寶龍氏。香港の90年代の大人気ドラマ「大時代」に子役で出ていたという有名人です。「立場新聞」にインタビュー記事が出ていました。イケメンです〜
https://www.thestandnews.com/culture/%E7%95%99%E4%BD%8F%E7%B2%BE%E7%A5%9E-%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E6%9B%B8%E5%B1%80/

精神書局 SPIRIT BOK STORE(西環店)
香港西環德輔道西408號後座G/F
https://www.facebook.com/spiritbookstoresaiwan

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