プレゼンテーション2

2020年版の徳島が目指すもの 〜2020年J2予習 「徳島ヴォルティス」編〜

J2予習も13日目になりました。本日は徳島ヴォルティスです。昨シーズンは昇格プレーオフ決定戦で惜しくも敗退しました。今年にかける思いもまた一段と強くなっていると思いますが、仕上がりはどうなのでしょうか。


徳島ヴォルティスの基本情報と移籍まとめ

「徳島ヴォルティスの基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦4位(21勝10分11敗勝点73 得点67失点45)
今シーズンの山口との対戦
第5節 7月15日(水) 19:00 in鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
第28節 10月21日(水) 未定 in維新みらいふスタジアム
監督・・・リカルド ロドリゲス(2017〜)


「移籍情報まとめ」

Football-LABのサイトから画像を使用して、移籍情報を確認しましょう。

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今年もJ1への個人昇格がありました。開幕戦以外、プレーオフも含めてフル出場だった梶川とリーグ戦33試合に出場し左サイドで猛威をふるった杉本竜士はマリノスへ、リーグ戦は39試合に出場し7ゴールを挙げた野村はトリニータへ、3バックの左でビルドアップに欠かせない選手だった内田裕斗はサガンへ、それぞれ移籍しました。この4人は文字通り主力でしたので、個人昇格するのも良く分かる選手たちです。そして、この4人以外では期限付き移籍で加入していたヨルディバイスの退団も大きなトピックです。リーグ戦は37試合に出場し、守備者としてはもちろん持ち味の攻撃の面でも多大な貢献を見せていました。ビルドアップでも彼は大きなアクセントになっていましたし、ゴールという結果も残しました。
この5人の退団をどうリカバリーしたのかという点が、この後の新加入選手を見る時のポイントになると思います。

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こちらが新加入選手です。まず注目したいのは新卒選手です。今季の新卒選手はユース上がりの森田を含めて5人となっています。現状在籍している選手で言うと、渡井や鈴木徳真、藤原志龍あたりが生え抜き選手です。徳島としては、こういった選手達のように若いうちから試合に絡んでいってほしいと期待しているはずなので、この5人の中からどれだけの選手が試合に絡んでいくのかを注目していきたいです。
そして移籍加入組では、攻撃に特徴を持ったタイプの選手が目立ちます。榎本杉森というグランパスから加入の2人はその典型ではないでしょうか。また河田以外の選手の存在感が少し薄い1トップのポジションには、金沢で活躍していた垣田を補強しました。そして、ヴェルディからは梶川上福元、マリノスからはドゥシャンを獲得し後ろの選手も補強しています。個人的に注目しているのは、栃木の2人、浜下西谷和希です。特に西谷は2018年シーズンの活躍が印象に残っており、徳島のサッカーで更なるブレイクがあってもおかしくないと思っています。

全体的に見ると、新加入選手で、野村と杉本という2人の攻撃タイプの選手のリカバリーはできていると思います。またGKの梶川の穴は上福元の補強でバッチリ埋めました。少し気になるのは後ろの選手、内田とバイスのところです。ここは既存の選手の台頭が待たれる部分かもしれません。


今季の徳島ヴォルティスの注目ポイント

①今季のJ2のチームで最長タイとなる4年目のロドリゲス体制
②2020年版、徳島のサッカーとは!?


①今季のJ2のチームで最長タイとなる4年目のロドリゲス体制

徳島と言えば、ロドリゲス監督というのが定着しつつあるように感じますが、それくらい徳島に多くのものをもたらしている監督だと思います。ロドリゲス監督の徳島は、相手に応じた試合中のシステム変更や新たな選手のブレイクなど試合を観戦するのが楽しいチームです。J1への個人昇格が毎年ありますが、それだけ魅力的なサッカーを披露しているということの証明だと思います。

後は、チームとしての結果を出したいところなのでしょうか。私自身の意見では、昨シーズンは素晴らしい内容のサッカーでしたし、徳島というチームの置かれている立場を考えてもこれ以上ない結果だったと思っています。最終的に、決定戦だけではなく自動昇格も本当に紙一重のところで達成できませんでしたが、良いシーズンだったと思います。ただ、ロドリゲス監督のチームは1つ上のカテゴリーで見てみたい気持ちは強いので、チームとして昇格という結果も出して欲しい気持ちもあります(対戦相手のサポーター視点的には、これ以上J2でリカ将が猛威を奮うのはやめていただきたい、だから昇格してという気持ちもあります笑)。

そして、今シーズンロドリゲス監督がどのようなサッカーを作り上げていくのか注目したいと思います。もちろん主力は抜けましたが、新加入組も入りましたし、引き抜かれなかった楽しみな若手選手もいます。シーズンも終盤になるにつれて徳島のサッカーが洗練されていくことは間違いありませんので、その進化の過程を追っていく楽しみを満喫してください。


②2020年版、徳島のサッカーとは!?

今年のロドリゲス監督のサッカーを考える時に、ビルドアップの部分は大きな注目なのだろうと思います。ロドリゲス監督の徳島は自陣からボールを運んでいくことが基礎にありますから、ビルドアップの安定感は必要不可欠な要素です。そして、移籍情報の項でも書きましたが、昨シーズンの主力のビルドアップ隊が3人抜けた部分に注目したいです。
GKの梶川は長いボールを使いながら、相手がプレスをかけてきたところをひっくり返すというタスクを担っていました。ただ、ここは上福元を獲得してきたので心配はないと思います。
次に3バックの左の内田裕斗です。彼は左利きであるということと自ら運んでいくプレーで大きな貢献をしていました。相手に嵌められそうになっても慌てず騒がず自分で運んでいくプレーを選択でき、徳島のビルドアップに安定感をもたらしていました。ここは新しい選手の台頭が待たれるところです。もしかすると、4バックにして解決を図るかもしれません。
最後にヨルディバイスです。彼の退団が最も穴埋めの難しい部分だと思っています。誰が何と言おうと、あのロングキックは大きなアクセントになっており、欠かせないものでした。相手が少し出てきた時は、バイスから右WBの岸本に一発で展開して一気にゴール前というプレーは何度も見ました。CBのポジションにはマリノスからドゥシャンを獲得してきましたが、あのキックは、他の誰かで穴埋めすることはほぼ不可能だと思います。つまり、ロドリゲス監督としては、ビルドアップの新たな形を模索していくことになるはずです。ここが2020年版の新しい徳島の形が現れるところだと思いますから、是非注目したいと思います。内田のところも含めて、システムも昨シーズンのそれとは変わるかもしれません。


今季の徳島の注目選手

良い選手がたくさんいるので選出は難しいのですが、渡井理己にしようかと思います。今年の選手権で優勝した静岡学園のOBです。今年は高卒3年目のシーズンとなります。昨シーズンは29試合に出場し6ゴールを挙げる活躍を見せました。シーズン後半は定位置の座を確保し、後半戦のチームの好調さを支えました。

好きなところはヌルッとしたドリブルです(表現がこれで適切なのかは分からない笑)。ボールを持つと自分で運べてしまうところがアタッキングサードで相手の脅威になる部分だと思います。さらにボールを受ける感覚も抜群で、スペースを見つけボールを引き出し、受けて運んでいくことができます。正確な技術と状況判断力に優れた選手だと思います。

今シーズン期待したいのは得点の部分でしょうか。上位対決となったホーム岡山戦で挙げた決勝点のような印象的なゴールをもっとたくさん奪える選手だと思うので、彼が残す結果にも注目したいです。


まとめ

ロドリゲス体制4年目となる徳島ですが、今年も期待できそうなチームであるという印象です。序盤戦は最適解を探しながらのスタートとなるでしょうが、ピタッとハマる形を見つけると、昨年のような爆発もあると思います。最適解が見つかる瞬間に注目です。


*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/toku/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。


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