プレゼンテーション2

揺るぎのない根幹で高みを目指す 〜2020年J2予習 「ツエーゲン金沢」編〜

J2開幕が近づいてきましたね。本日でこのJ2予習も15日目となります。本日の対象チームはツエーゲン金沢です。では、早速参りましょう!


ツエーゲン金沢の基本情報と移籍まとめ

「ツエーゲン金沢の基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦11位(15勝16分11敗勝点61 得点58失点46)
今シーズンの山口との対戦
第15節 5月10日(日) 14:00 in維新みらいふスタジアム 
第27節 8月16日(日) 19:00 in石川県西部緑地公園陸上競技場
監督・・・柳下正明(2017〜)


「移籍情報まとめ」

本日もFootball-LABのサイトから移籍情報をキャプチャしてきています。

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退団選手はこちらの通りです。計14名の退団となりました。数はもちろんですが、主力選手の退団もありました。その筆頭がマリノスに引き抜かれた山本義道ではないでしょうか。大卒2年目の昨シーズンは40試合に出場し、金沢の守備の要でした。金沢にとっては痛手ですが、昨シーズンの活躍を考えれば、何の驚きもない移籍ですし、チームとしてもその準備はできていたと思います。少し意外だったのは、加藤大樹の移籍でしょうか。山口サポにはお馴染みの選手ですね。山口に所属していたこともあり、また昨年はやられましたから。彼の移籍については、同カテゴリーのチームに、39試合に出場して7ゴールの主力が移籍したという意味でびっくりしました。そして、昨日の琉球の記事でも取り上げた沼田清原は、継続的に試合にも絡んでいた選手でした。
期限付き移籍からの復帰組では、昨シーズンのチーム得点王の垣田、2位タイのクルーニー小松蓮、SBの小島辺りが昨シーズンの試合に絡んでいた選手だと言えると思います。こうやって振り返ってみると、案外多くの主力選手が退団していると言えるのではないでしょうか。

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こちらが新加入選手です。12人の新加入のうち半分の6人が新卒選手となりました。ということは、今シーズンの上積みには彼らの活躍は欠かせないと思います。どれだけ1年目から試合に絡んでいけるのか注目です。そして、移籍組はほとんどの選手が期限付き移籍加入となっています。完全移籍加入は石井のみです。この中で注目は下川陽太でしょう。昨シーズンは愛媛の左サイドの主(ぬし)として活躍を見せました。金沢の中でSBは攻守に渡ってキーとなるポジションだと思います。愛媛では3-4-2-1のWBを担当しており、金沢で起用されるであろうSBとは多少異なりはしますが、彼の能力であれば金沢の左サイドを十分に任せられると思いますので、その活躍に注目です。
それから、多くの選手が退団したFWではルカオの活躍も必須です。昨夏に鹿児島に加入し、岐阜戦で決勝ゴールを決めるなど印象的な活躍を見せましたが、残留に導くスーパーな活躍とまではいかなかったと認識しています。クルーニーが退団してその代わりの補強という面が強いと思いますので、まずはクルーニーを超える結果に期待したいところです。

全体的に言うと、退団した選手の穴埋めを新加入選手で埋められたかと言えば、そうではないと感じます。おそらく、既存の選手や新加入選手に期待をしている部分が大きいのとチームとしてそれほど積極的に補強に乗り出せない事情もあるのだと思います。ただ、この後の項で触れますが、柳下金沢の根幹は全く揺らいでないと思います。それを達成できたこのオフのフロント陣は良い仕事をしたと言えるのではないでしょうか。


今季のツエーゲン金沢の注目ポイント

①継続路線で目指す1桁順位、そしてさらなる高みへ
②金沢のサッカーの根幹をなす3人の選手の残留


①継続路線で目指す1桁順位、そしてさらなる高みへ

昨シーズンの金沢は1年を通して波が少なく、継続して勝点を重ねていきました。その結果、チーム過去最高順位の11位でシーズンを終えました。金沢はどのチームからしても嫌な対戦相手でありますし、山口サポであれば本当にトラウマレベルで嫌な思いをさせられている相手です(今年こそ勝ちます!)。その原動力が柳下監督のサッカーであり、それを継続していることだと思います。今シーズンにあたっても、柳下監督の続投は昨年の11月7日に発表されました。

今年で金沢を率いて4年目のシーズンです,これは今年のJ2の中では徳島のロドリゲス監督と並んで最長タイとなります。目指すサッカーは変わらず、それを突き詰めていく年になるでしょう。昨シーズン終了後の柳下監督のコメントを見ると、「より激しくボールを奪いに行って、確実に仕留めるチームを作りたい。」とありました。これが金沢の全てだと思いますし、これをひたむきに続けていくのだと思います。そして、今シーズンに向けては「点を取り切る」部分を改善点とコメントしています。昨シーズンの金沢はセットプレーからの得点が多く、さらに得点を伸ばすためには流れの中からのゴールが必要だと思います。金沢の鉄板の形であるSBからのアーリークロスの精度を高めること他の形をもう1つほど作ることができるかどうかに注目したいと思います。


②金沢のサッカーの根幹をなす3人の選手の残留

新体制発表会見でGMがコメントした通り、今季の金沢が少数精鋭である感は否めないと思います。それは、退団選手がいる割りに新加入選手での穴埋めが少ない点で伺うことができます。ただ、それは金沢というクラブが置かれた状況を考えた時に仕方がないとも言えます。その中でフロントは金沢のサッカーの土台とも言える3人の選手のプロテクトに成功しました。この事実が、今年の金沢も厄介なチームとなるであろうことを印象付けていると思います。

その3人とは、GKの白井とダブルボランチの藤村大橋です。白井は抜群のシュートストップ能力を誇り、金沢の最後の砦として君臨している選手です。昨シーズンは39試合でゴールマウスを守りました。そして、前線と最終ラインをつなぐ攻守の要として金沢を支えているのが藤村と大橋のコンビです。藤村は出場停止の1試合を除く全試合にスタメン出場していますし、大橋は39試合に出場しています。

正直この3人は年齢的にも活躍度的にも移籍しておかしくなかったと思います(白井は若いとは言えませんが、GKですし上福元も移籍したのであり得えたと思っていました)。それを山本の流出のみに抑えたことはフロントの見事な仕事だったと思いますし、今季はこの3人の残留でまた上を目指せる陣容になったと言っても過言ではないと思います。もちろん頼れるベテラン廣井もいますし、根幹の部分は変化なく新シーズンを迎えられます。後は、新しい組み合わせの最適解を柳下監督が見つけていくだけです。観る方としては、その作業に注目していくことが良いのではないでしょうか。


今季の金沢の注目選手

もちろん先ほど挙げた3人にも注目なのですが、ここでは別の選手にしたいと思います。注目は山根永遠です。柳下監督が語る「得点を取り切る上でのキーマン」だと思ったからです。昨シーズンはセレッソから夏の移籍で加入し、14試合で4ゴールを挙げました。加入直後に4試合で3ゴールを挙げたものの、その後は1ゴールに終わる結果となりました。

山口戦の前後で出場がなかったので、プレーをじっくり観たことはありません。ですので、プレースタイルをあまり語れないのが申し訳ないところなのですが、期限付き移籍期限を延長した今季は、FWの軸として活躍が期待されるところでしょう。やはり2桁ゴールを奪う活躍を求めたいところだと思います。私自身もそのプレーを観るのが楽しみです。


まとめ

柳下体制4年目の金沢も手強い相手になるのだということが分かりました。退団した主力もいますが、根幹を担う選手の残留に成功もしているので十分戦える陣容は揃ったと思います。どのチームにも言えることかもしれませんが、怪我人と夏の補強は気がかりな点です。なぜなら、金沢は編成的にそれが出た場合に受ける影響が大きそうだからです。ただ、そんなことを今考えてもしょうがありませんので、今季の活躍に大いに期待して開幕を待ちましょう!(今年こそ初勝利を挙げてやります!!)


*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/kana/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。


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