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占い師から歯並びをキレイにした方が良いと言われて歯科矯正を決意したら大変だった話し ep4

『お箸とフォークの恐怖』

治療計画、料金にも納得しいよいよ矯正が始まった。
装置を付ける前に、スケーリングなどで徹底的に口の中をキレイにされる。
この歯医者特有の機械音が嫌いだ。余談だが、音が鳴らなくて痛くない機械・痛くないマンモグラフィ・産婦人科の股を開かされるイスを、スペシャルに開発してくれたらノーベル賞ものだと思ってる。

そして、前回の検査で分かった事だが、私は人よりもう蝕(虫歯)になりやすいらしい。歯科衛生士さんからは、「装置着けてから、絶対虫歯にならないでね」と圧力がかかる。そんなわけで、人生初のTBIを受ける。病院って、看護師さんや衛生士さんが一番大変だろうなぁ・・・。

「はーい、こんにちは!」
TBIが終わってまたマリオが登場。
「さっそく、装置着けるね!」
ユニットを倒されて、まな板の鯉状態。
口の中に広がる、ボンド(医療用)特有の刺激臭に顔をしかめる。歯の上に何かが乗せられる感覚。途中、目を開けたら自分の口から何本も飛び出るワイヤーが見えて、『王蟲(オウム)・・・』なんて傷心

30分位で、全部の歯に装置が着けられた。
「鏡で見てみようか」
マリオから手鏡を渡されて、私はドラクエの王様じゃねーぞとか思いながら鏡見て、やっぱりショックだった。
「装置が外れるのは、術後だから。後、5年後くらいかなぁ!」
マリオはいつでも明るい。

矯正治療初日を終えて、家に帰る。祖母に見せると「痛そうだねぇ」と、心配してくれた。祖母は、昔から私に優しい。心配をかけまいと「大丈夫!」と笑ったが、この時多少の違和感があった。そして、その予感は夕食の時見事に的中する。

「いただきまーす!」
もう、その日のメニューが何だったのかも覚えていないが嫌な感覚だけは覚えている。食事をしていて、うっかりお箸が歯に当たったのだ。瞬間、頭を駆け巡る痛みとぞわぞわするイヤな感覚に、言葉にならない叫び。さっきまでの、元気なぞどこへやら。
予想だが、矯正装置を着けたことにより、歯とか神経が敏感になってたんじゃないかと・・・。噛んだり飲んだりするだけなら大丈夫だが、歯に当たるとまるで頭が楽器になったような感覚になる。
その日を境に、お箸とフォークが恐怖の対象物に見えた。そして、これまでと同じような食事ではなく、一口を細かくしてからじゃないと食べられなくなった。更に、矯正装置や食事の方法が人からどんな風に見られてるのかが気になり、引きこもりに拍車をかけることになる(笑)。
ここに、矯正を始めた引きこもりニート爆誕の瞬間だった。

次回、『真夜中の音』

『補足』
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、TBIは歯科衛生士さんからのブラッシング指導です。矯正装置がつくと、通常の歯ブラシとは別に先が細くなった歯ブラシで更に磨く・・・歯磨きに20分くらいかかるようになりました。お陰で、矯正始めてからう蝕(虫歯)は0です。
それから、矯正を始めて食事がこんなにも大変だとは思わなかったです。
食べてる時は、お箸やフォークに気を付けて、食べ終わった後は食渣が挟まってないかドキドキして。
なので、お子様が矯正をするなら心のメンテナンスも親御さんたちには気を付けてほしいなぁなんて思いますね。

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