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12_クォーターライフクライシス

25歳を境に私は人生の停滞期に陥っていた。

「クォーターライフクライシス」なんて言葉は最近知ったのだが、まさにその言葉通りで自分も進まない人生にずっとモヤモヤしていた。

小中の義務教育、高校、大学、就職と決してトントン拍子に決まるタイプではなく、何度も挫折して節目節目を乗り越えてきた。社会人になって3年目ぐらいから急に人生の目標がふと消えた感覚に陥り、色んなことが重なって仕事での挫折につながってしまった。

中でも大きな要因は周囲の結婚ラッシュだった。24歳頃から友人の婚約、結婚式ラッシュが始まった。初めの頃は友人の晴れ舞台に参列できる嬉しさや、キラキラした非日常的なパーティ空間、自分も綺麗なドレスを着れるワクワク感から呼んでくれることに誇りを持っていた。しかし、心底祝えない友人からの招待にだんだん気乗りしなくなっていることに気付いた。何回か式に行くと、式の一部始終に立ち会っているだけでも主役の新郎新婦の人となりやご家族との関係、どれだけ周囲に愛されて祝福されているのかが分かってくる。おめでたい空間なのに、友人のドレス姿はとても綺麗なのに、ウェディングハイな振る舞いに嫌気がさしている自分は最低なのか、そんなひねくれた感情を抱くようになってしまった。お祝儀の高さなんて忘れるぐらいめでたくて、楽しい結婚式は本当に心から祝える友人だけになっていった。同級生はどんどん結婚していく、のに自分は好きな人も彼氏もいない。自分は幸せじゃないのに、誰かをお祝いするエネルギーなんてない。仕事も絶不調な状況以上に恋愛もできない自分は人間として欠陥なのか、思い込みは加速するばかりだった。

社会人として3、4年働いたら結婚・出産するのが女としてのフォーマットなのか?何故みんなが普通にできていることが自分にはできないのだろう?地元の友人のほとんどがこの時期に続々と結婚していった。実家住みで地元で働いている場合、結婚していないだけで訳ありと思われがちなのか、すごく居心地が悪い。その点都会に出ている私はそのしきたりを気にすることなく過ごせていた。

一人暮らしを始めてからは、同じく彼氏のいない同僚と合コンしたり、街コンに行ったり、マッチングアプリをしてみたり、ひとまず行動はしてみた。お付き合いする関係には発展しなかったが、その場の空気を楽しむことを覚えたり、男の人と話すことで見る目を養う機会でもあり、決して無駄ではなかった。

焦らず、でも彼氏は欲しい、結婚して家庭だって持ちたい。そんな恋活を数年続けていたらやってきたコロナ禍、、アラサー独身の恋愛市場においてのコロナは本当に呪いのように思いませんか?

自分は仕事人間なわけでもない、けどコロナ禍で自粛になってからは会社と家の往復のストレスが更に増えた。飲みやアウトドアが趣味だった私は仕事以外にリフレッシュする機会がなくなってしまった。そして適応障害になってしまい、仕事も恋愛も何一つない状態。「アラサー独身無職」になってしまった。さらにここ数ヶ月無月経が続いている。(妊娠の可能性はゼロです)とうとう女として価値がないのか自分。この先どうなるのだろうか…


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