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当事国のドイツが描く、戦争映画の金字塔『西部戦線異状なし』アカデミー賞4冠!

第一次世界大戦の西部戦線で戦う若きドイツ軍兵士を描いたNetflix映画『西部戦線異状なし』(2022)。

第95回アカデミー賞では作品賞を始めとする全9部門にノミネートされ、外国語映画賞ほか4部門を受賞するなど話題を集めている。

第76回英国アカデミー賞(BAFTA)では作品賞ほか最多7部門で受賞、同名小説を原作とし、戦争映画の金字塔と呼ばれる1930年製作映画との比較から、いま本作を観るべき理由まで。

【配信】
2022年(ドイツ映画)

【原題】
Im Westen nichts Neues

【原作】
エリッヒ・マリア・レマルク『西部戦線異状なし』

【監督】
エドワード・ベルガー

【キャスト】
フェリックス・カメラー、アルブレヒト・シュッヘ、アーロン・ヒルマー、モリッツ・クラウス、エディン・ハサノヴィッチ、ティボール・ド・モンタレンベール、ダニエル・ブリュール、デーヴィト・シュトリーゾフ、アドリアン・グリューネヴァルト、アンドレアス・ドゥーラー、ヤコブ・シュミット、フリードリヒ・ベルガー、ミヒャエル・ヴィッテンボルン

【作品概要】
『ぼくらの家路』(2014)のエドワード・ベルガーが監督を務めた、アメリカ・ドイツ合作の戦争ドラマ作品。これまでに2度映画化されたエリッヒ・マリア・レマルクの長編小説『西部戦線異状なし』を、原作者の母国ドイツで新たに映画化した作品です。

第一次大戦開戦から3年が経った1917年の春、ドイツ北部。17歳の青年パウル・ボイマーは祖国ドイツのために戦おうと、学友のアルベルト・クロップ、フランツ・ミュラー、ルートヴィヒ・ベームとドイツ帝国陸軍に志願入隊します。

パウルたちは学校職員の愛国心に満ちたスピーチを聞いた後、軍服を受け取りました。それが戦死した兵士から剥がされ、クリーニング・補修されたものとは知らずに………。

ドイツとイギリス・フランスをはじめとする連合国との戦いが続く「西部戦線」まで25キロの距離にある、フランス北部のラ・マルメゾン近郊に配属されたパウルたちは、自分たちが所属するドイツ陸軍第78予備歩兵連隊の先輩兵士スタニスラウス・カチンスキー(愛称:カット)と親しくなります。

しかし、西部戦線における塹壕戦の凄惨な現実はパウルたちのロマンに満ちた幻想を打ち砕き、ルートヴィヒは配属初日の夜、塹壕を襲った敵の砲撃で命を落としてしまいます。

1918年11月7日。ドイツの政治家マティアス・エルツベルガーはドイツ陸軍最高司令部を訪れ、ドイツ陸軍の参謀総長パウル・フォン・ヒンデンブルク元帥に連合国との休戦協議を開始するよう説得します。

一方パウルとカットは、占領地のフランス・シャンパーニュにある農場からガチョウを盗み、アルベルトとフランツ、そしてシャンパーニュ戦線の裏でともに戦ったドイツ陸軍第78予備歩兵連隊の先輩兵士チャーデン・スタックフリートにも分け与えました。

その日の夕方。文盲のカットはパウルに妻からの手紙を読んでもらう中で「いつか戦場から家に帰った時『敵兵を刺したのだ』と好奇の目で見られ、元通りの生活など送れないのでは」「それなら、5人で焚火を囲みながらガチョウを食べる今の生活の方がいいのでは」と心配します。

その日の夜中。フランス人女性と一夜を過ごしたフランツは、パウルたちに土産に持ち帰った彼女のスカーフを見せました。

11月8日の朝。パウルたち5人は、増援に来るはずだった行方不明の新兵60人の捜索任務へと出発。そして、ガスマスクを外すのが早すぎたために、敵の毒ガスにより全滅してしまった新兵たちの光景を目の当たりにします。

一方ドイツ陸軍のフリードリヒ将軍は、連合国との休戦交渉のため、、エルツベルガーとドイツの代表団をフランス・パリ郊外のコンピエーニュに送りました。

その日の夜。ドイツ軍のフォン・ブリクスドルフ少佐から「フランス軍の全師団がラティエール平原に集まる」との報告を受けたフリードリヒ将軍は、「私は降伏などせん。今こそ全力を持って突き進め」とフランス軍への攻撃を命じます。

その結果、パウルたちドイツ陸軍第78予備歩兵連隊は、フランス軍攻撃の最前線となるラティエール平原へと送られました。


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