新原氷澄/Hizumi Nihara

学芸員、ときどき動画配信をやっています。 好きな作家は芥川龍之介、室生犀星、萩原朔太郎…

新原氷澄/Hizumi Nihara

学芸員、ときどき動画配信をやっています。 好きな作家は芥川龍之介、室生犀星、萩原朔太郎など。 近代の作家が多いですが、現代作品も読みます。 文学好きからビギナーまで、いろんな本の話ができたらうれしいです。 noteは動画の補足や備忘録として考えています。 よろしくお願いします。

最近の記事

漱石の弟子・松岡譲を訪ねる(新宿区立漱石山房記念館・田端文士村記念館訪問レポ)

 近代文学好きの友人から「夏目漱石の弟子の松岡譲のことをまとめてくれないか」というリクエストをもらいました。ちょうど漱石山房のギャラリートークに参加したばかりだったので、現在東京都下で見られる松岡譲関連の展示を集めたら面白いのでは、と思い、訪問記録を兼ねて記事を書くことにしました。 「越後の哲学者」松岡譲について 松岡の文学者としてのスタートは、帝大に在学する学生たちが興した『新思潮』という雑誌。芥川龍之介、久米正雄、そして菊池寛といった若き才能の中に、松岡譲も名を連ねてい

    • 吉川英治先生の「舌すさび」(青梅市吉川英治記念館と亀戸天神船橋屋)

       江東区・亀戸天神にある船橋屋と青梅市吉川英治記念館が、英治忌に合わせてコラボする!と、文学好きのフォロワーさんがとても喜んでいるのを耳にしました。早速情報をまとめてみたいと思います。 船橋屋 江東区・亀戸天神社(かめいどてんじんじゃ)の隣にある和菓子屋さん。文化2年(1805年)創業、代表銘菓の「くず餅」や「あんみつ」が現代まで愛されている老舗です。 芥川龍之介の思い出  船橋屋といえば、なんといっても「くず餅」。450日間乳酸菌発酵させて、毎日お店で丁寧に蒸し上げた

      • 学芸員と旅する文学の世界/『優等生サバイバル(ファン・ヨンミ 作 / キム・イネ 訳)』を語る

         夏休み終盤のこの時期に、やっと動画が完成しました。あまり本を読みなれていない人にも面白さが伝わるように、頑張ったつもりです。  前回作ったものより成長できているといいなぁ…  noteと合わせて動画も見てもらえると嬉しいです。

        • いい夢を見ました。友だちと喫茶店で話し、真っ白な大きな滑り台を滑り、植物園に行く夢。夜中に本を濫読したせいかもしれません。面白い本を読むと、夢も面白くなる気がします。起きた時気分が良かったです。

        漱石の弟子・松岡譲を訪ねる(新宿区立漱石山房記念館・田端文士村記念館訪問レポ)

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        • 学芸員と旅する文学の世界/『優等生サバイバル(ファン・ヨンミ 作 / キム・イネ 訳)』を語る

        • いい夢を見ました。友だちと喫茶店で話し、真っ白な大きな滑り台を滑り、植物園に行く夢。夜中に本を濫読したせいかもしれません。面白い本を読むと、夢も面白くなる気がします。起きた時気分が良かったです。

          『宙わたる教室(伊与原新)』を読む 第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書&NHK「ドラマ10」

           暑さが和らぎ始めて、夏休みもようやく終盤。 全国読書感想文コンクールの課題図書から、もう1冊ご紹介したいと思います。  タイトルは「宙(そら)わたる教室」。勉強が苦手だったり、将来の夢がまだ決まっていない人にオススメしたい1冊です。 「宙わたる教室」……名前がとても印象的で、宇宙と教室の結びつきが、素敵だなと思いました。表紙に描かれているのは、真っ暗な夜の学校と、赤い星。これは火星かな。お話の主人公である学生たちが、教室に火星を再現する実験をしているところがあるから。

          『宙わたる教室(伊与原新)』を読む 第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書&NHK「ドラマ10」

          『優等生サバイバル(ファン・ヨンミ 作 / キム・イネ 訳)』を読む(2024年青少年読書感想文全国コンクール課題図書)

           普段は近代文学の本を読んでいることが多いのですが、夏休みといえば、学生の皆さんには「読書感想文」の課題が出ているはず。  ということで、読書感想文を書くのに苦労されているかもしれない皆さんに向けてのnoteを書いています。  まず1冊目は、『優等生サバイバル(ファン・ヨンミ 作 / キム・イネ 訳)』。評論社から2023年に発行された本です。2024年青少年読書感想文全国コンクール課題図書、高校生部門の課題図書になりました。  日本より受験戦争が激しいと聞く、韓国の高校

          『優等生サバイバル(ファン・ヨンミ 作 / キム・イネ 訳)』を読む(2024年青少年読書感想文全国コンクール課題図書)

          学芸員と旅する文学の世界 Introduction

           東京某所で学芸員をやっている、新原といいます。近代から現代の文学作品を愛好している者として、本に親しんでもらえる機会を増やせたらと、YouTubeをはじめました。  初回は僕自身がどんな人間か、少しだけお話ししています。  右も左も分からない世界ですが、文学の楽しさが伝わるといいなと思いながら、動画を作っています。  これからよろしくお願いします。

          学芸員と旅する文学の世界 Introduction