小説のお悩みに本気で、全力で回答してみた

こういうツイートをしたところ、ありがたいことにたくさんの回答をいただけたので、お悩みについて私なりに回答をしてみました。

1.本気で、全力で答える
2.できるだけ悩みに沿って答える

を目的にしていますが、人によっては響かないこともあるでしょう。
ただ私は本気でこう思ってますよ、とだけは伝わってほしいです。

過去の自分の作品を超えられるイメージが湧かないのですがどーすれば?

 これは質問の意図が、自分の評価なのか、世間的な評価なのかに分かれますよね。自分の評価ならば、そこに掛けた時間と労力と熱量に比例します。これは間違いありません。何度も読み返し書き直し、原稿が真っ黒、あるいは真っ赤になるまで書きなおした血を吐くような思いで出来た原稿は、必ず満足できます。
 他者評価、ポイントやレビューであるならば、数を出すしかありません。自分との評価は基本的に一致しないと思った方が良いです。渾身作でも見向きもされないこともあります。諦めて次を出す。必ず日の目を見る日が来ると信じる。

自分の面白いと感じるポイントと、読者の面白いと思うポイントのズレが大きすぎて、なに書いてもダメな気がするときがあります。

 書く前に確認しよう。これに尽きます。確認するっていうのは、たとえばあまりにもマイナーな面白さに走っていないか、と自省してみるということです。
 あるいは親しい友人、創作仲間にこういうアイデアどう思う?と聞いてみることです。アイデアは全部伝える必要はありませんが、コアな部分だけでも十分伝わります。全部伝えないと伝わらない面白さとか、正直面白くありません。公募であればパクられるのでは?と怖く思うかもしれませんが、相談して面白そうならすぐ出す。ダメそうなら諦める。Webで出すなら先に出したもの勝ちです。うだうだ溜めずに出しましょう。
 パクられたら文章を保存しておいて暴露してやりましょう。口頭での相談は止めて、文章で、あるいは録音等しておくこと。

展開的には熱いけど、それをやると過去に書いた説明と矛盾する時……ですかね。指摘を承知で書いてしまうか、考えた末にボツにするか、いつも迷います。

 矛盾してでも面白い展開を先に書きます。読者にとって面白いことに勝る利点はありません。理論展開がグダグダでも勢いと熱さと面白さで評価を得ている作品はいくらでもありますが、理論が完璧でも面白くない作品はまったく評価されません。
 面白さを突き詰めれば、基本的にすべて許されるのが創作です。また、その時には矛盾があっても、最後にまた別の理論で矛盾を解消することもできなくはありません。

過去の設定を忘れてしまうことです……。時々読み返しては「げっ!」となってます……。

 アウトラインプロセッサーを使いましょう。で、各話を書いた時点で一分だけ使って、新しく設定が出たら設定集にコピペしておきましょう。あとはこれをたまに見返すだけで防げます。間違いないしめっちゃ簡単。お得。今すぐやろう。

バトルシーンや初めて着いた町の探索もそうだけど描写の細かさってどの辺まで突き詰めたり緩めたりしたら良いのか分かりにくいですよね…

 バトルシーンは細かくても雑くても良いですね。そのスタイルを貫き通すことが大事です。最初細かくて最後雑だとかは困りますが、一貫してたらそれが好きな読者が残ります。好きに書けぃ。
 情景描写は1ページぐらいを限度に考えるか、場面が変わるごとに書いて負荷を分散する手もあります。あるいは同じ場所を何度も来るなら、絶対必要な情報だけをまず出し、あとで保管する手も使えます。これも本人の指針により、正解はないですが、読者の認知負担を取り過ぎない(不必要な情報は与えなくて良い)という共通点は覚えておいてください。

自分にしか理解不能な小説になってないか不安です。もっと客観的に自分の小説を見る事が出来ればと日々思ってます。

文章の読み方を変えるだけでも新しい発見が幾らでも得られるので、どうしても客観視したいならおススメです。
縦書きと横書きを変えて読んでみる。紙に印刷してみる。定規で隠して一行ずつ読んでみる。文章の最期の一文から遡って読んでみる。声に出してみる。機械に読ませてみる。やりやすい奴から試してみてください。

時間の作り方とどこまで設定をメモするか?かなぁ

 時間の作り方は以前noteに書いたはずなのでそれを読んで欲しいですね。
 設定は最初から書かなくて良いので、メモは小まめにした方が良いです。長編になればなるほど人間は忘れますし、読者も忘れているような小さな設定を後々使って実は伏線でしたテヘペロみたいな使い方もできるので、細かくメモしましょう。アウトラインプロセッサーで纏めるんだ!

定期的にやってくる『これほんまにおもろいか? この感じでいって大丈夫か?』という感情とのつきあい方に、かれこれ三年は悩んでますねぇ

 この人の言うことならまあ信じて大丈夫だろう、という信頼できる人を作ってください。あとは基本的にきっつい責め方をしない知り合いとか読者に相談するのも良いです。自分だけで自分の感情を納得させるのは難しいので、誰かに相談するのはとても大切です。
 作家業というとどうしても一人で全部決めて作るってイメージがありますが、別に相談して良いんですよ。

感想数しか伸びないことです。かと言ってポイントやブクマだけ伸びて感想少ないのもイヤなので、もっとこう、両方伸びてくれとw(←超ワガママ)

 こいつワガママなこと言ってるなあ(失礼)
 マジメに回答すると、感想数が増えるのにポイントが増えないのは、完全に内輪にしか受けてないか、読者層に届いてないかのどちらかです。本当に面白いなら、もっと宣伝するべきだし頼むべきです。あとがきに読了ツイートしねて、とかポイントたまには入れてねと本気でお願いすると良いです。ただ基本的には高ポイント作品だから感想が増えるとは限らないので、ポイント増えた割に感想増えないな、というのは覚悟しておいてください。

出だしとクライマックスはガガっと行けるのに、その間が失速しがちなのが悩みですね...。細かい盛り上がりを挟むにも限界がありますし...

大きな盛り上がりシーン、見せ場が欠けてるんじゃないかなと質問から思いました。大活躍するシーンや試練、脅威があまり設定できてないのかな。あと、本来何を書きたいのか、メインテーマの掘り下げがまだ定まってない気もします。これ以上はこの質問ではちょっと分かりません。

名前の付け方。有名キャラと被らせないようにしつつカッコイイorかわいいを狙うと難易度高い……

名前が被ってもいいんじゃないですか?
特に日本人と馴染みの少ない外人キャラとか、同じ名前で活躍してるケースはいくらでもありますよ。フルネーム被りはまずいでしょうが、思い込みから解放された方がきっと気が楽だと思います。

エピソードとエピソードをつなぐ間の文章に悩みますよ。

手抜き回答だけど、これに全部書いてるから読んでください。

書く時間を作ることと、資料を読む時間をつくること。

時間についてもこれを読んでください!もうめちゃくちゃ同じ質問が多くて、過去に頑張って書いたので!!

直球で自分の好みにすると、マイナージャンルになってしまうことです。

 これはマイナージャンルを全力で書くんですが、メジャージャンルの皮をかぶせることが必要です。ちょっと前だったら異世界転生や転移してテンプレを踏襲してから、自分の好きなことを書きます。今だと悪役令嬢ものかな?
 案外多くの読者って、入り口さえ入ってくれれば、作者の変わった世界観でも楽しんでくれます。入り口が大事入り口が。

書こうというモチベーション作りが目下の悩みです。本業が傾いてから心の余裕がなくなってしまったので、あと数年は長編を書くのは無理かなと諦めていますが……。

 これは正直難しい。お金の余裕の無さは創作活動を続けるの難しい!それでも続けたいなら、体力気力が少しでも充実するように、睡眠時間を意図的に増やしたり、野菜や果物を食べて体調整えたりといった根本的な、抜本的解決が必要になります。これはかなり深刻そうなので別の機会にガッツリ書きます。

自分の作品を客観的に読めないことに悩んでいます。自分に読者としての能力はあると思っています。なのに、自分の作品がなぜ見向きもされないのかわからない。なのに『傷ついても良いから、ほんとまじで率直な感想を下さい』と言えるほどメンタルに自信もないという……

プロの作家でも自分の作品を客観的に読めないから諦めなさい!どうしても意見が欲しいながら、プロトタイプをなろうに上げて反応見るなり、お金払って下読みさんに頼むなりしましょう。あと公募で分析してくれるやつに出すとかも良いかもしれません。とにかく自作品を客観視は、害も大きいのでオススメしません!



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