多摩動物公園　男性育休記54/68

明日になれば、M-1を相方と一緒に見ることができるという歓喜で私は内心舞い上がっていた。

その前に最大限家族に尽くしておきたい。この日は多摩動物公園に行った。

まず、オーストラリアゾーンに向かう。

2歳児は意外とカンガルーに食いついていて、一方でコアラへの反応は今ひとつだった。
「もっかいカンガルーみたい」
そうかと思ってもう一度カンガルーを見た。

そのあと、アフリカゾーンに移動、キリンとライオンに移動して見て、2歳児が寝た頃に帰った。

いくつか誤算がある。

多摩動物公園、幼少期に死ぬほど行ったが、「これはもう山じゃん」と言うしかない勾配と広さ、そして寒さを舐めていた。M-1視聴権を獲得したいま、それを翻されたくない私は妻の機嫌を保つべく、0歳児を抱っこ紐で抱きながらベビーカーに2歳児をオンして押していた。最初は良かったが、リングフィットしているとはいえ山の勾配が段々キツくなり、後半は明らかに疲れてしまった。あと、さすがに寒い。冬の山を舐めていた。

それでも、2歳児が喜んでいて本当に良かった。妻は妻で「明日どうやって寝かしつけよう」と独り言のような文句のようなことを、5分に1回くらい言っているが、私はこの攻撃には負けない。Mの、1を、相方と観たい。