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誰だって山に登ることはできる。誰かとなら、もっと。


「同じチームですね!よろしくお願いします!」


ピロン!とスマホにDM通知が来たのは、講義終了後5分も経たないうちの出来事だった。

「はやっ!!」

そのスピード感に度肝を抜かしつつも、すぐに連絡をくれたことが嬉しかったのを覚えている。 これが、私たちのはじまりだった。


***


今わたしが受けている『企画でメシを食っていく2021』という講座では、毎回講義の最後に、次回に向けた課題が発表される。

いつもは個人課題が出されるけれど、次回は「チームの企画」がテーマ。そのため、次回へ向けた課題は、ランダムで決められた4~5人の「チーム」で行う。


オンラインでの講義を2回終えたばかり。約80名もいる仲間たちの顔と名前は、正直まだ一致していない。そんな中で、同じチームになったメンバーのおひとりが、すぐに「同じチームですね!よろしくお願いします!」と連絡をくれたことで、心がほっとしたのだと思う。

そのスピード感と安心感もあって、課題発表された翌日には、チーム4人がオンラインで集まって「はじめまして会」を開くことができた。


<課題>
2021年残り半年、年内にせっかくだから何か1つ企画する。
自分たちが本当にやってみたい企画を企画書にまとめる。
やりたいことであれば、イベント・作品・プロジェクトなんでも可。


「まずは、あらためて自己紹介から始めましょうか!」

年齢も、住んでいる場所も、やっている仕事も、何もかもがバラバラな4人が集まった。企画するにしても、まずはお互いのことを知らないとと思い、自己紹介から始まった私たち。

お互いのことを知っていくうちに「こういうのって面白いよね!」「ああいうの楽しそう!」「それいいね!やりたい!」と、いつの間にか企画アイデアのブレスト会になっていた。

(みんな優しいし、スピード感もあるし、これはいい企画が生まれそうな予感・・・!)

わくわくした気持ちが芽生えたスタートだったけれど、そこからの道のりは決して楽なハイキングコースではなく、わりと上級者向けの登山道だった。


***


「どうしましょう・・・」

チームが発表されてから課題提出までは、18日。みんなそれぞれ仕事がある。プライベートだってある。その中で私たちは、計8回、トータル約25時間、議論を重ねた。

みんな、育ってきた環境も、もっている価値観も、得てきた情報も、全然違う。だからこそ、4人の考えを1つの形にする過程では、先の見えない迷路を歩いているような時間もあった。

実際の登山なら完全に息切れしていたと思う。でも、なんとか企画を形にでき乗り越えられたのは、間違いなくチームメンバーのおかげだった。

・相手の意見に笑顔で耳を傾ける、否定をしない
・疑問や懸念は素直に伝える
・それぞれ自分ができることを率先してやる
感謝を伝え合う

ルールとして決めていたことではなく、みんなが自然とやっていたこと。むしろ「当たり前」だと思っていたのかもしれないとさえ思う。


そして今回の講義で、講師の阿部さんが話されていた言葉たちの中にも、新しい視点や発見がありつつ、決してテクニック的なことではない、いい意味で特別でないものがいくつもあった。

「まずは自分の真剣を120%で差し出す」
「相手に敬意をもち、聞き合うこと」
「最後まで粘る」

そりゃもちろん実際に企画していくのは難しい。でも極端な話、誰だってできることなんじゃないかと思う。


登山だって、コツや経験があると登りやすいだろうけど、初心者だって誰だって、山に登ることはできる。もっと言うと、仲間と一緒なら頑張れるし、最高の景色を見れる喜びを分け合える。


企画は、誰にでもできるんだ。企画は、大したことじゃなくてもいい。


まずはみんなで「あの山に登ってみようよ!」「こんな景色が見たいよね!」って、わくわくドキドキした気持ちで一歩踏み出してみる。

山頂までは、きっと苦しい道もあるだろうけど。でもその過程で、当たり前なことをちゃんと積み重ねることができれば、脚力や体力は間違いなくついていく。

企画書たち

まだまだ、これから。企画書は、はじまりだから。



Special Thanks*はじまりを共にしたチーム17
チームを引っ張ってくれた ももこさん
やさしく受け止めてくれた タグチさん
細やかな配慮をしてくれた すみれさん
感謝をこめて。






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