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フジロックを探す。【四十路の日常】

NHKのドキュメント72時間でフジロックをやっていた。

フジロックフェスティバル。


若かりし頃、一度は行ってみたいと憧れていた。


当時私は一番多い時で1ヶ月に7回、いろんなアーティストのライブへ行っていた。
仕事終わりに1人いそいそとライブを見に行き、興奮する気持ちを抑えつつ、俯きながらリュックの肩紐をギュッと握って帰宅していた。

フェスに1人で参加したこともあるが、さすがにフジロックに1人で行く勇気は出なかった。

実際に行った方のお話を聞いては憧れるばかり。

そうこうしているうちに、年齢を重ね、友達も体力も減る一方だった。

そしてついには音楽をほとんど聴かなくなった。

20代の私からは想像もつかないが聴かなくなった。
音楽を流すのは部屋で踊る時のみ。

ひとりカラオケには行くが、昔の曲ばかり歌っている。

20代の頃、バイト先の店長が「歳を取るとだんだん新規開拓をしなくなる」と言っていたが、今なら心の底から共感できる。

最近は昔と違って楽しみにしている事が少なくなったな、と思っていたが、楽しみを探すこともしなくなっているのである。

気力がない、というやつ。

そこにきて昨日のドキュメント72時間フジロック。

おしゃれな若者のお話をたくさん聞くのかと思っていたが、インタビューに答えていた方はほとんど私と同じか上の年代の方だった。

本当に楽しそうだった。

みなさん日常には様々な事があるだろうが、全てをフジロックで昇華させているようだった。

一度体感してみたかった。

いや今からでも遅くはない。

しかし本当に体力が落ちていること、長期間家を離れられないこと、虫に刺されたら痕が消えないこと、なにより音楽を聴かなくなったことなど、行かない理由がたくさん口から出る。

ではフジロックではない、私のフジロック感あるものを見つけるのはどうだろうか。

年一でもその為に日常を頑張れるもの…

ある?そんなんある?

昔職場に居た方は、年に一回ディズニーのハロウィンで散財すると言っていた。

ディズニーにはハロウィンしか行かない。
その代わり、グッズも豊富な初日に照準を絞り、宿泊もディズニーホテルを予約する。

その日に全てをかけていた。

なんと羨ましい…

なかなか見つけるのは難しそうであるが、日常に小さな楽しみを探しつつ、自分的なフジロックも探していきたい。

✴︎追記✴︎

実はひとつ、私のフジロック候補として気になっているものがある。

「郡上おどり」である。

トランス状態になれそうじゃない?そんな状態なったことないけど。
まだ行った事がないのでなんとも言えないが、いつか行きたいお祭りのひとつであり、ハマったらこれこそが私のフジロックになるんではないかと睨んでいる。

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