ひとりずもう

ひとりずもう はさくらももこさんの自伝的な漫画のタイトルだ。まるちゃんでおなじみちびまる子ちゃんより少しだけ、情緒が揺さぶられるのは多分ちびまる子ちゃんよりもリアルが書かれてるからだと思う。

大体ひとりずもうというタイトルがすごくいい。他人から(人生を長く送ってきている親からも)見たら大したことのないくだらない心の葛藤が細かく書いてある。目を背けたくなるくらい。大体人生は格好悪いけど、それを自分が勝手に感じている他の人隠したい気持ちが強くてひとりで右往左往するのが思春期なんじゃないかな。 まさに--- 相手がないのに自分だけで気負い込むこと。また、実りのない物事に必死で取り組むこと--- ひとりずもう。

後半でももちゃんが漫画家になるという口に出すのも恥ずかしかった夢を本気で目指し始めた時、ももちゃんの親友のたまちゃんはももちゃんが大人っぽくなったねという。大人になったのはももちゃんが勝手に感じていた格好悪さを引き受けた瞬間なんじゃないかなと思う。

とか色々言ってみたけど、私もまだまだひとりずもうをとってしまっている時がある。そんなに簡単に思春期から抜け出せないのだ。


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