柔らかいとげ

柔らかい棘は刺さって仕舞えば抜けにくい

じんわりと皮膚の下にあることだけ感じてずっと刺さっている

ピンセットで取ろうとしても頼りない振りをして

時に先がトカゲの尻尾のよう残る

五円玉で押し出したかったのに

柔らかい顔で私を確実に傷つける

そんなものが厄介だと、みんないつ気がつくのだろう

たった一つの失言よりもそんなものが厄介だと

その棘を埋める大きな奴らはこっそりと私たちを操ると

いつになったら気がつくのか

埋められたチップの通りに動く馬鹿たちに飽き飽きする


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