見出し画像

BUSD-ALPACAx2レバやらないやつパカなの?

※無料で結論まで読めます

おはようございます。😊

前回の⇒Alpacaレバファ計算シートの使い方

昨日のnoteではBUSD-ALPACAx2レバはものすごくお得だと言いましたが、ほんとうにそうなのでしょうか。

いろいろ検証した結果、やっぱりちょっとバグかなと思うような組み合わせで、もう今後こんなペアは現れないかもしれません。

このALPACA-BUSDx2レバファは、つぎのような特徴をもっています。

・短期では、上げ下げどちらに動いても微損する
・長期的にみれば、高いファーミング報酬がもらえる(⇒ハイリターン)
・値動きの大きいALPACAを借りて収益を安定化させる(⇒ローリスク)
・ALPACAは堅実なプロジェクトなので、長期的な値下がりリスクが小さい
・ALPACAの借入利率が低い

DeFiのAMM特有の、LPとレバレッジの組み合わせの複雑さが理解できれば、今後の投資人生で非常に有益だと思いますので、これからBUSD-ALPACAx2に投資する人の参考になればうれしいです。

それでは詳しく説明します、さっそくいってみましょう!

仮定条件

・BUSD-ALPACA レバx2(ALPACAを借りる)
・自己資金 10,000BUSD
・ポジションオープン時 $ALPACA(パ価)=$2.6
・ファーミング報酬APR = 240%
・借入金利 = 5%

画像3

※参考図:ファーミング報酬がない場合
下の図のとおり、パ価が上がっても下がっても、短期的には損益はマイナスです。しかし下げ幅は小さく、時間がたつとともにファーミング報酬が大きくなるというのがポイントで、今日はここを深堀りします。

画像1

画像15

そしていつものとおり、自作のシートを使ってシミュレーションしていきます。

くり返しになりますが、ポジションをつくるときにはどちらのトークンを投入しても結果は同じです。(違うのは両替手数料だけです)

シミュレーションの種類と組み合わせ

・期間:30日、60日、60日以上の長期
・パ価:2倍~半額

を組み合わせて、いろいろやってみた結果、

・30日間で2倍になっても半額になっても利益がでる
・Killされそうな場合は早めにクローズして再オープン
・仮に1/4の価格に下がっても60日でトントン
・60日以上はどうやっても利益が出る未来しか考えられない
・定期的にポジションを組み直すとローリスク

いつものとおり、自分の興味のあるところだけ見ていただいてOKです。

1 預入30日でパ価が変わらない場合

画像19

まずは基本、パ価が変わらない場合です。
30日間の利益は$1931(約19.3%)になりました。

2 預入30日でパ価50%up

画像3

30日間の利益は$1872(約18.7%)です、パ価が動いて少し減りました。
この時のDebt Ratio 55.69%, Kill Buffer=14.31%、まだまだです。

3 預入30日でパ価100%up

画像4

30日間の利益は$1071(約10.7%)です。
この時のDebt Ratio 64.19%, Kill Buffer=5.81
…あれ、2倍だからKillされるはずでは?(最初の縦長の表参照)

Killされなかった理由は、ファーミング報酬を考慮にいれたからです。

Debt Ratio=借入額/LP評価額 なので、
借入しているALPACAの価格が上がると借入額は大きくなるのでDebt Ratioが上がります。
ファーミング報酬を考慮しない場合はパ価=1.96倍でKillされる計算でした。

しかし、ファーミング報酬を含めると「LP評価額」が大きくなった分だけ、Debt Ratio(=借入額/LP評価額)が小さくなったのです。

また、借り入れた時の自己資本$10,000に対して、LP評価額は$31158なので、この時点ではレバx3倍を超えています。つまりx3倍のファーミング報酬がもらえます。

一方、LPの内訳数量に注目すると、ALPACAの数量が3043なのに対して、借り入れているのは3861なので、ALPACAを買い戻さないといけない、つまり部分的にショート(ALPACAが上がれば収益が下がる)の状態になっています。
※LPの数量と単価の関係について詳しくはこちら⇒DeFiの始め方 #06 インパーマネントロス大丈夫?

つまり、これ以上パ価が上がると、

・Killされるリスクが高くなる
・LP価値が下がるリスクが高くなる

その一方で、このLP評価額が大きい状態を保つことができれば

・ファーミング報酬が大きい
・どんどんDebt Ratioが小さくなる=Killされにくくなる

というメリットがある状態です。

3-(1) Killのかわし方その1 ポジションクローズ再オープン

ギリギリを渡ることができれば非常に美味しいのですが、やはりKillの損失は大きいので、Kill Bufferが少なくなってきたらなったらなんかしましょう。

画像15

1つ目の方法はポジションをクローズして再オープンする方法です。
ポジションをクローズして、残額$11,071で再オープンするとこうなります。

画像14

借入額2129ALPACA=$11071、LP評価額$22142、Debt Value=50%という適正な値に落ち着きました。

ポジションクローズ、再オープンすると借入とLPが適正な比率に戻る、ということがわかると思います。

※ただし、プロトコル内部でたくさんの取引が発生するので、取引手数料クローズ、再オープンともに最大0.01BNBの取引手数料(Tx. fee)がとられます。最大約$12程度、$10,000の資金だと0.12%程度なんですが、資金が少ないと手数料が無視できない大きさになってしまいます。

3-(2) Killのかわし方その2 担保追加(Add Collateral)

Killのかわし方の2つ目は、担保の追加です。

先ほどは手数料のみでOKでしたが、担保の追加には手数料だけでなく追加の資金が必要です。

ポジションクローズ再オープンが、現在の価値のまま借入金のバランスをリセットすることに対して、担保追加は「とりあえずの延命」です。

パ価の上げが一時的なもので、すぐに下げに転じると予想している場合は、担保追加が有力になります。

担保追加は「借入金はそのままで、LP評価額を増やす」ことで、Debt Ratio(Debt/LPValue)を下げます。

画像16

Add Collateralの画面で、担保追加額を入力するとDebt Ratioをシミュレーションすることができます。(どちらのトークンを追加しても結果は同じで、両替手数料が一番少ないのは50:50です)

4 預入60日でパ価100%up

画像12

次は預入60日でパ価が100%upした場合を考えます。

利益は38%、十分です。
パ価が100%upしても、60日間で自己資本の約40%もファーミング報酬が得られるので、Killの基準であるDebt Ratio(=Debt/LP-Value)も、58.7%と余裕の数値です。

ここまでくると、レバレッジx3.4となっていて、LP内のALPACA数量もどんどん増え、ショート部分がどんどん少なくなります。

仮に$5.2のままだとすると、110日を超えるあたりでALPACAのショート部分がゼロになります。そのあたりから先は少しこのレバレッジペアの性質が違ってきて、パ価が上がれば収益も増えるという、普通の感覚に戻っていくことになります。

これは良いことなのでしょうか?
このペアの最大の特徴は「ローリスク・ハイリターン」でしたよね。

5 預入30日でパ価50%down

画像6

では、30日間でパ価$2.6から$1.3に下げた場合を想定しましょう。
利益は$558、半額に下がっても利益がでます。
Debt Ratio=32%, Kill Buffer=38%、借入金の価値が減る方向なので、Killの心配はなさそうです。

Killされなければ、組み替える必要はないかもしれません。
ここで組み替えるとどうなるでしょうか。

画像7

LP内訳が変わり、評価額が$15579⇒$21116と大きくなりました。
これはファーミング報酬が増える=有益な方向です。

一方、借入が3861ALPACA=$5019⇒10558に増えました。
しかし借入利率は5%と小さいので、ファーミング報酬が増える方の利益が大きい、つまりここでは組み替えた方が有利なはずです。

しかし、人間の予想を外してくるのがレバファーの動きなので、この結果をもとに引き続き30日間検証してみます。

6 パ価down、30日目から60日目

6-(1) パ価が動かない場合

30日目までに50%downしました。
その後、仮に30日目から60日目までの30日間で、トークン単価が動かないものと仮定して、組み替える場合と組み替えない場合の報酬のちがいを見てみましょう。

組み替えると、
・報酬分:APR240%*30/365*21116=$4165
・借入分:APR-5%*30/365*10558=-$43.4
・合 計:$4122

組み替えないと、
・報酬分:APR240%*30/365*15579=$3073
・借入分:APR-5%*30/365*5019=-$20.6
・合 計:$3052

組み替えた方が$1070有利です。
これはさきほどの予想どおりですね。

6-(2) パ価が上がった(戻した)場合

同じく30日目から60日目までの30日間で、パ価が$1.3⇒$2.6になった場合(つまりもとに戻った場合)はどうでしょうか。

組み替えた場合、

画像9

組み替えなかった場合、

画像8

組み替えなかった場合が有利です。

今回想定の価格がスタート時(0日目)の価格と同じなので、価格が動いていない、と考えるとわかりやすいです。価格が動かない方が利益が出やすいのは基本です。

組み替えた場合は、いったん下げて確定、また上げて確定なので、価格の動きをひろってしまうから損なんですね。

6-(3) パ価が下がった場合

では、同じく30日目から60日目までの30日間で、パ価が$1.3⇒$0.65にさらに半額になった場合はどうでしょうか。

組み替えた場合、

画像10

組み替えなかった場合、

画像11

組み替えた場合の方が有利です。
これは、価格の動きが半分×2との比較になりますが、ここでも価格の動きが少ない方が有利という考え方をするとわかりやすいです。

6-(1)から6-(3)の検証でわかったことは、オープン時の価格とクローズ時の価格が近い方が有利ということでした。

先は見えないので、組み替えの判断は難しいですが、僕の個人的な考えでは、ALPACAは堅実なので、

・下がった場合は、将来戻ると考えてHODL
・上がった場合は、早めに組み替える

Killを避けることにもつながるし、これを基本にすればいいと僕は考えています。

7 60日以上の長期

明日のことが見えないBSCという魔界で、60日以上の長期を考えてみましょう。(パ価は$2.6のままと仮定します)

画像18

ファーミング報酬によるLP増加で、ロング(=ALPACAの値上がりで利益がでて、値下がりで損失がでる)部分が生まれました。

これを良いことと見るかどうかですが、ALPACAの値動きに左右されるというのはリスクであるのは確かです。

だから、あくまでインカムだけを安定して得たいと考えるなら、ポジションリセットした方がいいです。

画像19

レバレッジの現在の値は、Farmの自分のポジションにマウスカーソルをあてると表示されます。

8 結論

BUSD-ALPACA x2レバファという組み合わせは、値動きの大きいALPACAを借りてLPポジションを安定化し、高いファーミング報酬を得ながら安定収入を目指すことができます。

・オープン時とクローズ時のパ価の差が少ないほど有利
・パ価upでKillされそうな時は、早めに手当てする(Killは痛い)
・パ価downのときは我慢
・ファーミング報酬で勝手にレバレッジ倍率が上がってしまうので、安定収入を目指すなら、定期的にポジションをリセットする

今日の内容は以上です、このnoteが参考になればうれしいです。♡

今日の追加情報は、特に有益なものはありません。💦
この記事が良かったと感じていただけたら、ポチッとしていただけたらうれしいです。

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~

ここから先は

228字 / 1画像

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?