猫の目線で部屋を描く
先日発売した『建築知識 2023年5月号』で、ちょっと面白いご依頼をいただきました。カットを4点描かせていただいたのですが、共通のテーマは
『猫の目線で部屋の中を描く』
ことでした。
私の担当は、だいたいが高所のキャットウォークから見下ろす視点の説明に添えるもの。
もちろんキャットウォークからの資料写真はないので、平面図と立面図、人間視点の写真を元に、どのアングルが一番いいかな〜と考えながら、簡単なCADを起こして描きました。
猫は2色型色覚なので、赤や緑がほとんど見えないのだそう。
具体的には
この絵が
こう見えるそうです
webやPhotoshopで変換ツールがあるのですが、あくまでプレビュー用で、入稿データとして使用するのは難しいとのこと。なので最初から変換後の色をイメージして、確認しつつ描きます。
フルカラーの絵をそのまま変換しちゃうと、くすんだ絵になってしまいます。2色型色覚で絵としての物足りなさを感じさせないようにするための足し引きが必要で、それが悩みつつも勉強になる点でした。
今回描いた4点はだいたい淡いオレンジ+青+茶色+グレーの4色だけで描いているのですが、
いつもより光と陰を意識して描くことにつながりました。意外淡いオレンジと青の2色だけで十分光って表現できるんですね。
これが気軽に描けて楽しいぞ、となり、
最近はオレンジ+青+ピンクの3色だけをカラーパレットに入れて描くのがお気に入りです。
オレンジと青が補色になるので、グレー部分も2色で十分。血色を良くするためとポイントにピンクを追加しています。色選びに悩むタイプなので、この塗り方はとっても嬉しい発見でした〜。今度アナログでも試してみたいと思います。
猫目線のイラスト4点はこちらの雑誌に掲載していただいています。
個人的には特集ページ終わりの猫の毛柄について描かれてるページがおすすめです。「この柄の猫の目の色って何色……?」みたいな時にお役立ちですよ。
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