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書評_簡単に壊れてしまうヒト__快感回路

【書評】簡単に壊れてしまうヒト。『快感回路』
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だいたい本を読むときは好奇心を発生させるためか仕事で壁にぶち当たるときである。
仕事で壁にぶち当たる度に周りから「流せるようになると良いね。」とアドバイスをもらうが一向に流せることができない。自分でも思う。哀れである。

快感回路とは人を依存に導く脳内物質の過剰分泌である。ギャンブル、アルコール、過食症などあらゆる依存症のメカニズムであり鍵はドーパミンである。このドーパミンの過剰分泌の基礎を知ることで客観的に自分の行動が把握でき対策を練ることができるのではないかという趣旨である。
 
個人的に面白いのは「ランナーズハイ」という現象である。ジョギングが好きな方はご存知だと思うが走っている最中に脳内物質が分泌され気分が良くなる状態である。これの何が問題かというと『疲労骨折するまで人を走らせてしまう』ことである。言い換えればギャンブルという悪徳でなくても依存症になれるのがヒトの性質である。
 
仕事で壁にぶち当たり増悪を抱くときにどうやって流すのか?という私に与えられたテーマに関する答えはドーパミンを分泌させフロー状態になるほど何かに没頭することである。没頭する対象は何でもいい。ヒトは依存症になりやすい性質を持っているからだ。
仕事での成功を目指して没頭するつもりが、増悪から逃げるために没頭する。相変わらず私は哀れだ。


快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫)
作者:デイヴィッド・J・リンデン
河出書房新社

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