書評_あなたが使っているのは国語_それとも日本語__主語を抹殺した男_評伝三上章_
【書評】あなたが使っているのは国語?それとも日本語?『主語を抹殺した男〜評伝三上章〜』
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既成概念に囚われず合理的思考の持ち主である、日本語学者三上章の生涯を綴った本書。著者である金谷氏がカナダの大学で外国語として日本語を教えていた時、日本語に違和感を感じた。そしてそれは三上文法との出会いの始まりであった。
国際交流基金によると2003年外国人の日本語学習者は127カ国で235万6745人だった。学校教育の中で外国語として日本語を学習している者が対象であるので、実際はもっといる。これが2018年になると134カ国で385万1774人になるので、増え方から日本語が脚光を浴びているのがよくわかる。個人的には日本の宝であるアニメや漫画が大きく影響していると感じる。そんな海外での日本語学習者が増加している背景の中、実は日本人が習った日本語が偽りだったと言われたらどう思うだろうか。日本語の常識を覆す三上章の生き方を是非とも日本語を使う世界の人々に読んで欲しい。
三上章は晩年体調を崩して精神的にもおかしくなってしまう。その大きな理由として自分の論文が国語学界から全く相手にされなかった事である。暖簾に腕押し状態で生涯それは報われる事は無かった。SNS発信時代の現在に三上章が生きてるならば、違う人生だったろう。もしかすると義務教育の国語が「日本語」という名前に変わっていたかもしれない。
主語を抹殺した男/評伝三上章
作者:金谷 武洋
講談社
国際交流基金によると2003年外国人の日本語学習者は127カ国で235万6745人だった。学校教育の中で外国語として日本語を学習している者が対象であるので、実際はもっといる。これが2018年になると134カ国で385万1774人になるので、増え方から日本語が脚光を浴びているのがよくわかる。個人的には日本の宝であるアニメや漫画が大きく影響していると感じる。そんな海外での日本語学習者が増加している背景の中、実は日本人が習った日本語が偽りだったと言われたらどう思うだろうか。日本語の常識を覆す三上章の生き方を是非とも日本語を使う世界の人々に読んで欲しい。
三上章は晩年体調を崩して精神的にもおかしくなってしまう。その大きな理由として自分の論文が国語学界から全く相手にされなかった事である。暖簾に腕押し状態で生涯それは報われる事は無かった。SNS発信時代の現在に三上章が生きてるならば、違う人生だったろう。もしかすると義務教育の国語が「日本語」という名前に変わっていたかもしれない。
主語を抹殺した男/評伝三上章
作者:金谷 武洋
講談社
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