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書評_アドラー心理学を身近な例から学ぼう__もしアドラーが上司だったら

【書評】アドラー心理学を身近な例から学ぼう!『もしアドラーが上司だったら』
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フロイト・ユング・アドラーといえば心理学を学ぶ上で誰もが知っている三大巨匠であり、昨今『嫌われる勇気』で有名になったアドラーですが、分かりやすいアドラー心理学を学べる本がないかと探していたら、本書に出会いました。

都内の広告代理店で働く主人公であるリョウ君は、ある朝皇居の周りをランニングをしていた。その時に追い抜いた小柄な男性から声をかけられ、立ち止まって軽く話をする。リョウ君は「不思議な人だなあ。」と思い会社に出社すると、その人がアメリカ帰りで同じ職場で働くことになった「ドラさん」であった。本書はアドラー心理学を学びながらドラさんとリョウくんがお互いに成長していくコミカルな物語である。

本書におけるアドラー心理学の特徴は「勇気」と「共同体意識」の2点が大きなポイントであり、前半は「勇気」後半は「共同体意識」をテーマにして、この組み合わせることにより豊かな人生を送れることに気づいていく物語である。例えば悪い面だけ見ないこと、見返りを求めない事、相手と自分の領域を見極める事であり、最も大事なのは人間の行動価値と存在価値の違いを明確化、存在価値を大切にする事であると説いております。

一方で仕事やコミュニケーションにおいては信頼よりも信用が重視されるため、存在価値と行動価値の切り分けや理解が大事だということも具体例を用いて書かれて、この部分も非常に面白い捉え方だと思いました。ドラさんとリョウ君のストーリーを楽しみながら、アドラー心理学を考えさせられる面白い本となっております。



もしアドラーが上司だったら
作者:小倉 広
プレジデント社

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