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書評_戦略_智慧_役立つ日常生活編7_60歳発心で102まで長生き__老荘思想に学ぶ人間学

【書評】戦略・智慧・役立つ日常生活編7→60歳発心で102まで長生き!『老荘思想に学ぶ人間学』
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老荘思想(ろうそう しそう)は、古代中国の哲学における二つの主要な思想流派の一つで、老子(ろうし)と荘子(そうし)の二人の名前から名付けられました。私的な解釈ですが「肩肘張らず自然と調和して生きようや」というような感じと思います。「気にすることで体の調子を悪くする」、「呼吸を長くして、気が長くなる」など色々と生活に役立つことが書かれています。本書で一番興味深かったのが、60歳にして自分の人生を振り返り発心(ほっしん)して、それまでとは違う道をみつけた「趙州(ちょうしゅう)」です。彼は発心したおかげで102歳まで生きました。その教えについてみていきたいと思います。

自分自身の価値観を理解し、それを大切にすることは、人生において非常に重要です。しかし、時には古い価値観や思考パターンが自己成長の障害となることもあります。だからこそ、「価値観を捨てることが大事」と言えるでしょう。自己成長や幸福を追求するためには、自分自身を制限するような古い信念や無用な心配を手放し、新しい価値観や前向きな考え方を取り入れることが重要です。本書ではこのように書かれています。

【断念することによってすべてがかわり、目の前に新しい世界が開けてくることにもなるのです。】

既存の価値観は居心地の良さ、安心感を与えてくれるコンフォートゾーンから抜け出すのを妨げます。でも、思い切って価値観をすてると新しい世界感が広がるのです。それを実践したのが趙州(ちょうしゅう)です。趙州は60歳まで官吏(かんり)、いわゆる役人をやっていました。そして、ふと思ったのです

「これは俺の人生ではないのかもしれない。もう一つ、別の本当の生き方があるかもしれない」

発心(ほっしん)です。彼は80歳までいろいろなところにいって学び、そして、102歳まで長生きしました。学ぶことや行動することは若さを保つ秘訣なのですね。(※発心:思い立ってある物事を始めること)

自分自身の中にある素晴らしい可能性を信じ、古い思考パターンや自己制約を捨て去る勇気を持つことで、より自由で充実した人生を築くことができるでしょう。自分の心と向き合い、自己変革を遂げることで、より良い未来へと進むことができると思った一冊です。




老荘思想に学ぶ人間学 (致知選書)
作者:境野 勝悟
発売日:1993年5月1日
致知出版社

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