画像1

書評_株式市場のウラガワがわかる__伝説の相場師の教え

【書評】株式市場のウラガワがわかる?『伝説の相場師の教え』
00:00 | 00:00
株の取引きで勝つ人は3パターンに分かれる。
①まぐれで勝つ人
②相場を読んで勝つ人
③相場を作って勝つ人

この本は③の人。伝説の相場師と言われた加藤 暠(あきら)氏がどのように相場を作って勝っていたかの本である。

このような投資について勝った人が書く本は当事者の自慢やポジショントークになることが多く、読んでもあなただから出来たんでしょう、と思うことが多いが、当事者の近くにいた人物が語り部となり伝聞系となることで一歩引いた落ち着いた位置から読むことが出来る。

加藤氏の手法は至ってシンブルだ。
安く買って高く売る、そしてより儲けを多くする。文中でも語られているが会社経営と同じ事を当たり前のようにやるだけだ。
そのスキームを企業研究と群集心理(個人投資家、機関投資家、空売り勢など)の動きを考えながら時間をかけて静かに進めていく。
高値で買ったり狼狽売りはしない。自分で建てたルールの中で株価の売買を実施して相場を動かしていく。

当たり前の事をある程度の規模感で実施したと言う内容だけであればそこまで面白くないかもしれないが、本陣と足軽、カラカラにする、吸い取りなどの加藤氏の言葉が飛び交い、自分がその相場に参加しているかのような臨場感を持って本を読み進めることが出来た。

通常、フィクションであれノンフィクションであれ、自分が実際に本の中の世界に入り書かれている事を体験することは難しい。
どんなに優れた本でも疑似体験として終わる事がほとんどである。
しかしこの本は常日頃誰でも参加できる株式市場の本である。
興味を持ったらいつでも明日から参加出来る世界の本であり
あなたの経験の扉を開くことが出来る本であると言うのは言い過ぎであろうか。



伝説の相場師の教え ーー 日本中を震撼させた「K氏株」の真実
作者:TAKA.K
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?