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書評_料理の基本はこの一冊__料理の四面体

【書評】料理の基本はこの一冊。『料理の四面体』
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世界のあらゆる料理に共通する単純で明快な原理、そんなものが果たしてあるのだろうか?疑って開いた本書のページ。めくればめくるほど、料理の本質が見えてくる。

本書の特徴として説明が丁寧である。そのおかげで肝である、料理の四面体がすっと入ってくる。各論から総論になる流れが論理的な構成だと感じた。また「料理」という言葉については、はっとさせられた。料理は料(はか)り理(おさ)めるというのが本来の意味である。改めてこの意味を考えると料理をするという行為は誠に奥が深い。

料理の普遍的な原理が書かれており、この基本を押さえれば料理のレパートリーは勝手に増えていくだろう。そしてその原理は単純である。本質的なものほどシンプルであると改めて感じた。料理の発展は人間の発展である。


料理の四面体 (中公文庫)
作者:玉村豊男
中央公論新社

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