#消えた初恋 の教えてくれる多様性

もうね、どっきどきのキュンキュンです。
 
テレビ朝日系列で昨年末に放送されたドラマ「消えた初恋」(現在は各種配信サイト視聴可能)の放った輝きはとてつもなく、眩しいものでした。 

昨年11月にSnowManのコンサートに行って以来、深い深い沼にはまってしまったわたし。「メンバーの『めめ(目黒蓮のニックネーム)』がなにわ男子の道枝駿佑くんとW主演しているから見なきゃ!」と、録りだめをしていたドラマを1話から見始めたら、もう止まらない。こんなにときめいたドラマは久しぶりでした。優しい世界の中に社会へのメッセージも含まれていて、あったかい気持ちになりました。

現在「別冊マーガレット」で連載中の「消えた初恋」(原作・ひねくれ渡、作画・アルコ)が原作。高校生の青木想太(道枝駿佑)は、クラスメイト、橋下美緒(福本莉子)に片想い中。ひよんなことから借りた消しゴムに「イダくん」とおまじないが書かれているのを見つけて、橋下が同じくクラスメイトのイケメン、井田浩介(目黒)に恋しているんだと思い込み、あっさり失恋してしまう。その時、消しゴムが机から転げ落ちて…拾ったのはなんと井田。消しゴムを橋下のものと言えず、井田は青木が自分に恋していると思ってしまう。青木も「違う、自分の消しゴムではない」と伝えられない。微妙な関係が続く2人だったが、次第に青木は本当に井田のことが気になり始めて…という、勘違いをきっかけにしたラブストーリー。

展開は、ピュアオブピュア。偶然から始まる恋なのですが、恋愛は男女のものという価値観に囚われて関係は簡単に進まないし、青木は「この感情はやばい?」とさえ思ってしまう。「恋愛がどんなものかわからない」という硬派な井田は青木の想いを優しく受け止める。同性同士の恋愛を否定的に捉えるクラスメイトの言葉で傷ついたり、悩む青木をまっすぐな言葉で包んでくれるからたまらない。 

付き合うって?好きってなんだろう? ちょっとおバカで優しい青木と、実直な井田のやりとりはぎこちないけど、どこまでも誠実。互いに同性が気になっていることに戸惑いつつも、正面から向き合って、ちゃんと言葉にして思いを伝えて、関係を大切に育んでいくのがとても心地いい。

その周りにいる橋下や、青木の親友あっくんこと相多颯斗(鈴木仁)もとても優しい。目の前の恋に戸惑う青木に
 
「人を好きになるなんてやばいことない。その気持ち大切にしなきゃだめだよ」(橋下)
 
「お前が誰を好きだろうと、青木は青木」(相多)
 
と言葉をかける。

 消えた初恋は、性別は関係ない、誰を好きになってもいいんだという恋の喜びと肯定感にあふれています。ドラマの主なターゲットの若い人というより、むしろ恋愛は男女のものという視点にとらわれがちな方にこそ見てほしい、そんな作品です。
 

と、ここまで落ち着いたテンションで紹介してみましたが、個人的なツボは、井田くんが青木を慰める時に頭をポンポンと叩く、通称「井田ポン」でした。見ている最中のわたしと言ったら、もう。ヘラヘラして人に見せられたものじゃありません。 

SnowManの自己紹介ソング「Snow Man's Life」に「めめメンバーを虜にしがち」と歌詞があるほど見目麗しい、めめが優しくポンポンするもんだから、2人の秘密を覗き見ているような気分になるんです。ああ、いいな、かっこいい。わたしにも「井田ポン」して!!ってなっている人はわたしだけじゃないはず。2話の学校祭の場面で披露した王子姿は息をのみました。

めめの井田も、道枝くんの青木も、漫画から飛び出してきたようなハマり役。道枝くんは、なにわ男子として昨年11月にメジャーデビューしたばかりの19歳。2017年に放送されたドラマ「母になる」で演じた、生みの親と育ての親の間で悩む、少年の姿(当時15歳)が強く印象に残っていて、「こんなにも立派に…」と親戚のおばちゃんのような心境で見守りました。

主題歌は、なにわ男子のデビュー曲「初心LOVE」とSnowManの「Secret Touch」。キラキラした初恋の喜びを歌う「初心LOVE」は青木の無邪気さ、ゆったりとしたバラード「Secret Touch」は井田の包容力の象徴。作中で流れると感情移入せずにはいられません。 

観るたびに心が洗われるので、物語が完結したいまも録画をリピート。ときめきの日々は続いています。「ジャニーズは別に」だなんて言わずに、さあ。恋愛を自由で自然なものと改めて気づかせてくれる作品なので、見れば誰かに感想を話したくなるはず。あなたも、ベタで純な2人の恋にきっと夢中。

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