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読書日記ログ(2023年9月)馬場のぼる、ボルヘス、ハングル講座テキスト

 読んだ本の短い感想や、前に読んだ本のちょっとした思い出話なんかは最近はmastodon(羊の時刻(荻サカエ) (@hitsujinojikoku@mstdn.nijist.info) - nijist.info(β))に書くことが多いのだけど、それだとあとで読み返したいとき探すのが大変なのでこっちにコピペして残すことにした。

2023/09/23

“『11ぴきのねこ』ができたとき、ちょうど次女が幼稚園に通っていて、一冊先生に献本したわけです。先生が子どもたちに読み聞かせをしたんでしょう、一週間ほどして行ってみたら、教室中に三十人ほどの子どもたちの感想画が貼ってありましてね、それがなんとみんな、フフフ...、ハハッ、さていったい何だったと思いますか? そう、あの骨だけになった魚の場面でね、これは驚いたなあ...うれしかった...それが、『11ぴきのねこ』ができて、初めて感動したことです。”

(馬場のぼる『馬場のぼる ねこと漫画と故郷と』こぐま社、p.17より抜粋)

 仙台文学館で馬場のぼる展を見たとき、大きなサイズで壁画みたいに展示されていた『11ぴきのねこ マラソン大会』の絵を見ていたら、あまりに絵の光景が幸せそうで泣きそうになった。
こんな幸せな絵を描く馬場のぼるが若い頃に特攻隊員だったことを展示パネルの説明で初めて知って、どうしてこんなに絵の中の幸せの純度が高いのか、納得が行った気がした。

2023/09/18

“歴史、真の歴史というものは、もっと控え目なもので、その重要不可欠な日付けも長い間知られずに隠されていて当然なのではないだろうか。麒麟はその特異性ゆえ、かえって人目につかないものだ、と中国の散文作家が言っている。われわれの眼は見馴れたものしか見ない。タキトゥスはキリストの磔刑をそれとは認識しなかった。彼の書物はそのことを記録しているにもかかわらず。”

(ボルヘス『続審問』岩波文庫,p.288より抜粋)

 本棚を整理しながらボルヘスのエッセイ集『続審問』をぱらぱらっとめくってたら面白い箇所があったので抜き書き。この本はどこをめくっても面白い。岩波文庫から出てるボルヘスの中ではこの本が一番好き。
読み返すたびに内容をすっかり忘れてて驚くけど、おかげで毎回楽しめる。

2023/09/11

 七月から聞き始めたラジオのハングル講座、例文が個性的で頭に入りやすいのでテキストのバックナンバーをまとめて購入。

「女として好きなのか?」(第57回)
「銃で殺しはしない」(第62回)
「外からゾンビが押し寄せてくる。
 おまえ、ケガしたのか? まさか...!」(第69回)
「あの世から来たが、わしは死神ではない」(第72回)

 10月からの新シリーズもこのくらい面白いといいな。