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仰向けのタマムシ

ベランダに虹色のきらきらした物体が死んでいた

グレーのコンクリートの上にぽつんと

なんだこの美しい虫は!!!と
死んだ虫でテンションあがったのは初めてだった

身体のすみずみまで虹色。
表面の見えるところだけじゃなくて、裏側まで。

表側を見てみたくてそっと裏返してみた。

なんて綺麗なんだ!!!!!と
さらに私は感動した。

感動しすぎて、家の中の透明な灰皿を
シャーレにして棚に飾った。

この虹色の虫はなんていう虫なんだろ?と
調べてみたら、"タマムシ"らしい

これが俗に言う"タマムシ"色の
本物や〜〜〜〜!とさらに感動。


「タマムシがベランダで仰向けになって死んでいた。」
なんだか小説の書き出しにありそうだな。

なんか、このタマムシは
私に何かを伝えてくれている気がして
不思議な気持ちになった。

虹色のこの物体は表側はしましまの虹色で
とても美しい、とても。
でも、表側だけではない。
裏側まで、身体全体が虹色できらきら。
なんだか、そこに憧れを抱いた。

表側の見えるところだけじゃなくて
裏側まできらきらしているモノもあるんだよ、
表側がきらきらしてるからって
裏側がきらきらしてないなんて思わないで。

そう言ってくれる気がした

正直、私はきらきらした世界に
疲れてしまっていた

自分がきらきらしていることに
誇りを持っていた時期もあった

でも表側がきらきらになればなるほど
裏側の自分がきらきらしてないんじゃないかと
すごく不安になった

なんだか表側のきらきらした自分が
偽りの自分なのではないか
本当に見て欲しいのはきらきらした自分なのか?

そんな表側と裏側の葛藤をしていた

だけどこの虹色の物体に出会って
裏側まできらきらしているコトもモノもヒトも
存在している、し
自分も表側も裏側もきらきらした存在になりたい
そう思わせてくれた

そして私のベランダで息を落としてくれたのは
きっと私に伝えに来てくれたんだと
そう思いたい

水中に潜り続けて3ヶ月。
少し前まで太陽の光が見えないくらい
海の奥底にいたけど
最近少し光が見えるようになるくらい
浮上してきた

あと少し、あと少し、
そんな予感がしている。

最近やっと水の中から顔を出すという
覚悟を持てるようになってきた

とてもとても怖い、泣きそうなくらい
これを打っている今、なぜだか涙目になっている

なんでかはわからない

だけど私はまだきらきらしていたい
そしてまたきらきらできると思ってる

そしたらみんなにきらきらを届けたい
あと少し、あと少し。

本当に私は問題児だなと自覚してるけど
それでもそれでもまだ生きていたい

迷惑をかけてばかりで呆れられちゃうね
自分にも呆れてるよ

それでも私はやっぱりきらきらしたい
自分がきらきらすることで
大切な人たちを幸せにしたい




久しぶりにnote書いたな、
やっぱり言葉にすることは楽しいな

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