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依頼が絶えない人気デザイナーのアイデアの秘密は、超田舎の〇〇だった話【an's talk】


名古屋の“住みたい街”ランキング上位の、みんなが一度は憧れる素敵な街で、オール電化のマンション暮らしをしている ヒトユミWEBデザイナーの anさん。
「実は、レトロな生活をしていたんです」というので、詳しくお聞きしてみました。

はじめましての方は、こちら


おくどさんはキッチンにあるアレ


an「昔の自分の過ごしてきた話をすると、驚く人が多いんです。
  同年代で、私ほどレトロな生活した人間いないので」

ucca(以下、uc)「そうなんですね!写真とかあったりしますか?」

an「Instagramにお正月のお餅つきの写真をアップしています。
  毎年あのおくどでお米を蒸して
 それをペッタンペッタンやってたんですけど」



uc「↑これですね。おくど?さん?」

an「小学校の低学年ぐらいまでは、キッチンが土間でおくどさんがあって。
 ご飯はガスの大きいお釜で炊いてたんです。
 お湯とか沸かすのは、いつもおくどさんで。
 薪をくべておばあさんがやってました」

uc「タイル貼ってあるのが、おくどさんですか?
 (←おくどさんがわかっていない)」

an「そうです。
 この蓋がおかまに乗ってて、その下に薪をくべるところがあって
 そこに薪を入れてふーって吹くところですね」

uc「上に乗っているのが釜ですか?
 (←まだおくどさんがよくわかっていない)」

an「そうです。おくどさんは方言なのかな。
 おかまって言うと、多分この釜だけなんですよね。
 おくどって言うと、その下の薪をくべたり、
 全体を指すんだと思います。

 キッチンのコンロって言ったら、丸い火が出るところだけで、
 あの大きいプレートとかも含めた、全部含めた感じのがおくどさん。

 これには一個しか写ってないんですけど、
 本当は三つオカマがぽんぽんぽんってあって
 お湯を沸かす専用のところとか、
 ご飯を炊いたりするところとあるんですよ」

uc「三口コンロみたいな感じですね」

an「そう。薪をくべるところに、芋とか入れとけば焼き芋もできる。
 グリルですね多分。電気代もガス代もかからないのでエコです。
 煙突が、おくどさんについてて外から煙が出る感じです」

uc「やっとイメージ沸いてきました(笑)」


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五平餅って家で食べないの?

uc「お餅をついているのは息子さんですか?」

an「小学校の低学年ぐらいまでは、土間で食事をしていました。
 途中、家を改装したので、普通の一般的なキッチンになったのですが、
 今でも、餅つきとか五平餅とか、
 家で食べる普通の食事だと思ってたんですよ。
 だから、みんなが五平餅を求めるのが謎で。
 そんなの家で食べるものを、
 わざわざ探してまで買うんだろうって思って」

uc「五平餅ってサービスエリアとか、観光地とかにあるイメージです。
  あれって、どうやって作るんですか?ご飯?もち米?」

an「あれはうるち米でつくります。
 五平餅はうるち米で作るんですけど、
 ご飯を炊いたあと、つぶして餅っぽくして、
 板につけて炭火用の台があって、そこにこうかざして
 囲炉裏ではないですけど、両面焼いて、ネギ味噌とかショウガ味噌とか
 甘いやつを付けていただくっていうのが、
 お家の家庭料理だと思ってました」

uc「わーおいしそう。私、五平餅大好きなんです」

an「ほんとですか。今度、炭をくべる台を持ってきましょうか」

uc「炭!?ご近所から苦情がきちゃう(笑)」

an「おいしいみその香り出しとけば大丈夫♪」

uc「うっそ(笑) anさんとこに食べに行きたいです」

an「子供がやると、下手くそ過ぎて
 焼いているときに、炭の中にご飯がぼんと落ちちゃうんです」
 
uc「それもまた楽しい経験ですよね」

an「落ちた―みたいな感じで面白いですよね」


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つきたてのお餅、おいしいですよね♪

誰が沸かしたかわかる薪のお風呂

an「見た目はちょっと古いステンレスのお風呂だったんですけど
 五右衛門風呂とかではないんですけど
 冬は薪でお湯を沸かす。夏は天日の湯っていって、
 屋根に水がまわるシステムみたいなのが付いてて、
 水を温めて、それをお風呂に使うみたいな感じで。

 夏は凄く熱くって、シャワーもちゃんとお湯が出るんですけど、
 冬はシャワーは使えず水しか出なくって。

 お湯も水なので薪で沸かすんですけど、
 薪のお風呂って入ると、普通に沸かしたお風呂ととかは
 全然違うじゃないですか」

uc「薪のお風呂入ったことないので、わからないです」

an「遠赤外線みたいな。
 冬は薪風呂に入ると凄いあったまるんですけど
 薪じゃない普通に沸かしたお湯、ガスとか電気で沸かしたお湯だと
 芯まで温まる感じはしないと思いますね。
 おばあさんが沸かしたお風呂と、おじいさんが沸かしたお風呂と、
 父が沸かしたお風呂も全然違います」

uc「え!?何が違うんですか??」

an「父が沸かしたのに入ると熱っ!みたいな
 性格がでる感じ。

 何回も沸かすのが面倒なんで、
 一回沸かしたら、『さぁみんなお風呂入るよ』みたいな感じで
 みんなで入っちゃうんです。
 薪風呂には、高校ぐらいまで入ってました。
 家族中で裸の付き合いをするのは普通で育ったので、
 みんなが裸を恥ずかしがるっていうのもよく分からなかったです。
 小さい時、家族なのに何が恥ずかしいんだろうと思ってました。
 裸族なので(笑)」

uc「いいですね(笑)」

an「もう裸で走り回ってました」


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すっごいな(笑)



オール電化での暮らしは〇〇感

an「こんな生活してた人いないですよね
  自分の親世代とかだとたまに話が合うんですけど、
  同世代だといないですね」
 
uc「サツキとメイの家、みたいなのを想像しちゃってます」

an「うん。あの時代の人間でしたね」

uc「ご近所もみんなそんな感じだったんですか?」

an「そんな感じじゃなかったですね。
   うちだけなんか飛び抜けてて」
 
uc「学校で話が合わなさそうですよね
  『昨日は、五平餅食べたよ』とか」

an「五平餅は、多分、どこもどの家でも作ってたんじゃないですかね。
 山奥なので、お米を自分の家で作ってるのは当たり前ぐらいな感じで
 お米買う人の方が、少なかったと思います。

 田んぼも畑も持っているのが当たり前の人たちなので
 『そこはうちの田んぼだから』『うちの山で遊ぶ?』みたいな」
 
uc「いいですね、スケールが大きいですね」


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「おれんちの田んぼで遊ぶ?」


uc「いまはオール電化なんですよね。
  どうですか?薪から電気になって」

an「やけどしないですね」

uc「火がないですもんね」

an「火っていうものを子供たちには見せたいなと思うので、
  たまにガスバーナーとか出してます。

  あと、お湯とかが、すぐ冷めますよね」
  
uc「え、そうなんですか?」

an「火で沸かしたお湯のほうが、あったかいのが続く気がします」

uc「あー確かに違いますね。焼き魚とか火で焼くと違いますもんね」

an「オーブンやグリルの180度と、炎の180度って全然違いますよね。
  本物とはかけ離れているなということに、変な不安を感じますね。
  そのうちオール電化を捨てるかもしれない

uc「全くの異世界ですもんね。大正時代から平成きちゃったみたいな」

an「昭和を感じなかったですね」

uc「タイムスリップしちゃったんですね」

an「時代を超えっちゃったので、現代に違和感を感じてます(笑)」


おわりに


いかがでしたか?
オール電化マンション暮らしの清楚な奥様が、まさか超田舎育ちだなんて(笑) そんなギャップがたまらないデザイナーanさんですが、豊か過ぎる発想力と、次々と生まれる素晴らしいデザインのアイデアは、きっと自然あふれる土地で、のびのびと育ったことで培われてきたものなんだろうな、と感じたのでした。


次回もお楽しみに♡



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