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私の好きな花~芍薬~

今回は私が大好きな花、芍薬を紹介します。

「お花ってどれもみんなきれいだよね」

「お花が嫌いな人はいないんじゃない?」

このように思われたかも知れませんね。

いいえ、芍薬の美しさは別格なんです。

私が生花店で働いていたとき、スタッフ同士「好きな花」について雑談する機会はよくありました。
みんなお花が好きで働いているので「好きな花」「スタッフに人気の花」もその時によってさまざまです。

私は大体「白い花」「香りが良い花」「芍薬」と答えていました。

この記事を読んで、あなたも芍薬に興味をもっていただけたら嬉しいです。

芍薬ってどんな花?

芍薬(しゃくやく)は、「薬」という字がついていることからわかるように、漢方薬として古くから親しまれてきました。

芍薬の根に薬効があり、婦人科系のお悩みに効果があるといわれています。

さらに芍薬は、香水の原料になる程良い香りがします。

  • 開花期:4月~6月

  • 花言葉:慎ましさ、はじらい

美しい女性を形容して

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
着物を着た美しい女性〈大和なでしこ〉を讃える言葉にも芍薬の花が使われています。

芍薬、牡丹、百合はどれも女性的なイメージのある花ですね。

花首がスッと長い芍薬は、まさに女性の立ち姿を讃えています。
丈が短くぽってりと咲く牡丹の花は、座っている女性を形容した言葉。
風にゆらゆらと揺れる百合の花は、しゃなりしゃなりと歩く美女。
余談ですが、風に揺れる姿(ゆれる、ゆり)が百合の名前の起源とも言われています。

芍薬は和風な花だと思いきや、海外でもとても人気があります。

英語名はPeony(ピオニー)

近年品種改良が進み、さまざまな色や大きさの芍薬が登場しています。

芍薬の花のを集めた写真集が出ているほどです。

引用:Amazon

それだけ芍薬に魅了される人が多いということですね!

私を魅了する芍薬

ここからは私がなぜ数ある花の中で特に芍薬が好きなのか、理由をお伝えしていきます。

旬の季節にしか出会えない

私は芍薬が大好きですが、一年中飾れる花ではありません。

たとえば、バラやガーベラなどは一年通して手に入ります。

バラやガーベラも美しい花ですが、芍薬のように旬のある花はそれだけで特別感があります。

いつも出会えないから好きなのか?

好きだからいつも会わなくてもいいのか?

このような距離感の「好きなもの」があるって、とても贅沢で素敵なことだと思いませんか。

さらに、市場に出回る期間も2か月ほど、決して長いとは言えません。

見かけたら、巡ってきた季節を実感しつつチャンスを逃さず購入します。

ドラマチックに変化する花

旬になれば芍薬はどこでも買える花です。

スーパーマーケットのサービス花束で私もよく購入します。

お花屋さんでは「芍薬フェア」と銘打って、珍しい品種を仕入れるところもあります。

おおむね1本200円から800円ぐらいの値段です。

もし芍薬を買うなら断然つぼみがおすすめ!

なぜならドラマチックな変化が楽しめるからです。

芍薬は咲き始めから散っていく姿まで、全てが美しい花です。

「こんなに固いつぼみが、本当に咲くのかな?」

と心配になると思いますが、大丈夫です。

最近の芍薬は水揚げがよくなり、咲きやすく改良がすすんでいます。

美しい花はたくさんありますが、芍薬ほどドラマチックに変化する花は他にありません。


私は芍薬を見るたびに、女性の一生を連想します。

固いつぼみのときは、自分の美しさに気づいていない少女。

ゆっくりと花が開いていくときは、固い表情の美少女が少しずつほほ笑むよう。

自分の才能や持っている美しさに気づいて自信を深めているようです。

そして、鮮やかに満開になり誰もが芍薬の美しさに魅了されます。

しかし、いちばん美しいときは長く続きません。

だんだんと輝きを失って、散っていきます。

芍薬は散るところまで、とても美しいと私は思います。

このように劇的に変化する花なので、ウエディングブーケやプレゼントの花には使いにくい面があります。

なぜなら、咲いている段階を調整する必要があるからです。

芍薬は誰かに贈るよりも、自宅に飾って自分が楽しむのがおすすめ。

1本だけ飾って、毎日眺めても飽きることはありません。

今年も芍薬の季節はもう始まっています!

ぜひ楽しんでくださいね。


まとめ

私の愛して止まない花、芍薬を紹介してきました。

美しい花はたくさんありますが、芍薬が私にとって特別なのは

  • 旬にしか出会えない

  • ドラマチックに変化する

この2つの理由からです。

あなたにも芍薬の魅力を知っていただけたら、うれしいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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