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[百万件のクチコミが語るホテル顧客満足度と構造]3.記事執筆方針と都道府県魅力度ランキングに思うこと


はじめに

本記事「百万件のクチコミが語るホテル顧客満足度と構造」は現在、「概論」を語っている段階で、「クチコミ満足度調査」の核心に触れる前の段階です。

「クチコミ満足度調査」の核心とは実際のクチコミデータの分析結果を共有し、ホテルにおける実務や一般の方のホテル選びに役立つ内容になってゆきます。勝手ながら、その段階に入りましたら記事の一部を有料化さていただこうと思っています。

有料化された部分は、その結果として全ての皆様にご覧いただけないことになります。

「読者を限定した中で、私が誰かを侮辱したり、傷つけたり、非倫理的な発信をすることは無いですよ!」と言いたくて、今回の「3.記事執筆方針」を書いておくことにしました(笑)。

執筆方針-1 誰も傷つけない

多くの日本人がそうであるように、私は揉め事を好みません。

実はお笑いが大好きな私ですが、コメディアンの中には時にとげのある発言で笑いを取る方も見受けられます。また一見、誰かを傷つける意図は無いように見えて、実は誰かを傷つける発言をしてしまってる人もいます。おそらく悪意はないのでしょうが、配慮が行き届いてないせいでしょう。

一方、「誰も傷つけない」系のコメディアン、例えば「ぺこぱ」や「サンドウィッチマン」がいます。彼らは本当に安心安全ですね。とても健康的で清潔な笑いを届けてくれます。私のnoteも彼らのポリシーを見習って書いて行く方針です。

しかし、「健全な批判」はあって良いと思っています。

「健全な批判」とは、他者の行動や言動、発信内容に関するもので、改善することが可能なものです。また「健全な批判」はその「狙い」あるいは「目的」が明確でなければなりません。その「狙い」「目的」が建設的であって、過剰に攻撃的な批判でなければ、批判を受けた側も改善しようと思うかもしれません。そんな改善が期待できる批判であれば、悪くないと思っています。

ランキングには慎重に

ランキングと言うものはとても人の興味を刺激し注目を浴びるようで、ありとあらゆるランキングを目にします。webを見てもテレビを見ても雑誌を見ても、「〇〇ランキングTOP10」とか「絶対食べてはいけない□□ワースト5」とか、よく見かけますし、気になって見てしまいますよね。

まだ決めかねていますが、この記事の中でもちょっとしたランキングを見せることがあるかも知れません。

しかし、ランキングも気を付けないと誰かを傷つけるんですよね。「都道府県魅力度ランキング」って毎年、公表されていますが、私は正直、疑問を持っています。確実に傷ついてる人いますよね?この記事の最後で少し考察してみたいと思っています。早速ですが「健全な批判」です(笑)。

固有名詞の扱いは慎重に

固有名詞は原則見せないつもりです。おそらくその必要性が無いと思われますし、本人、当事者が知らないところで自分や自分が属する会社などの名前が挙げられていると気になりますよね。

もしかすると、非常に高い評価を得ているホテルだったり、観光地だったりが目立つような分析結果が出てくれば、前向きな意図で固有名詞を出すかもしれません。もちろん「誰も傷つけない」ポリシーに沿って。

執筆方針-2 コンプライアンス重視

言うまでもありませんが、コンプライアンス重視を徹底します。

法令・ルールの順守

言うまでも有りませんが、法令・ルールは順守します。前の記事でも少し触れましたが、データ収集用プログラムは、各サイトの利用規約を順守し、アクセスを禁止しているサイトにはアクセスしませんし、サーバーに過大な負荷を与えないよう設計・運用しています。

著作権を侵害しない

クチコミ(レビュー)の著作権はクチコミ投稿者にあります。クチコミ投稿者の許可なく、クチコミをコピペし記事上に転載すると著作権侵害になります。

本記事では、評価スコア(総合及びカテゴリ別)付きのクチコミを分析します。つまりクチコミは「(1) 評価スコア(総合及びカテゴリ別)」と「(2) フリーコメント(テキスト)」の2つで構成されます。

本記事では、個々のクチコミにフォーカスすることなく、大量の口コミ情報をいわゆるビッグデータとして、統計手法を通して、データ分析を行ってまいります。

「(1) 評価スコア(総合及びカテゴリ別)」については、平均値を求めたり、重回帰分析を適用して、どのカテゴリ評価が総合評価に大きく寄与しているか、を定量化します。私はこれらデータ分析を通し、個々のクチコミデータからは得られない新たな価値ある情報を創出し、皆様に提供してまいります。

「(2) フリーコメント」につきましては、ホテル利用者が経験するホテルスタッフの温かいおもてなしに感銘を受けるシーンが目に浮かんでくるような、まさに価値ある著作物であることが多く、これを丸ごと転載すれば、本記事はそれだけでも魅力的なモノになるわけですが、これはいわゆる「盗用」であり、著作権の侵害にあたります。

従いまして、本記事は魅力あふれる個々のフリーコメントにフォーカスすることなく、大量のフリーコメントの内容を簡潔、無機質な箇条書き(短文)に分解、分類し、分類ごとの発生件数をカウントするという方法で統計化します。その統計を分析することで「(1) 評価スコア」分析とも統合した新たな価値あるメッセージを産み出し、皆様に提供してまいります。

繰り返しになりますが、個々のクチコミ(の価値)をそのまま記事に埋め込むのではなく、大量のクチコミを統計処理することで、元のクチコミ群には含まれていなかった、新たな価値を生み出します。新たな価値とは「全体を俯瞰すること」「強弱を可視化すること」などです。

本記事を参考にしていただければ、皆様が求める情報を膨大なクチコミの中から見つけやすくなるはずです。また、皆様が注目すべき情報を炙り出します。

執筆方針-3 客観性重視

「それってあなたの感想ですよね?」
とある有名人が発し、いまでは小学生も使ってる言葉らしいです(笑)

この言葉が知られるようになるはるか前、私が社会人デビューしたての新入社員時代、私はよく先輩からこの手の言葉を浴びていました(笑)。私だけではなく同僚や1年先輩くらいの同世代は頻繁にこの手の言葉を浴び、仲間うちでは「理論武装しないと、また言われちゃうよ!」と互いに警鐘をならしていました。

少し話は変わりますが、英語圏では意見を述べる際、「Ī think that ~」で始めるわけですが、この文章で意見を述べると、「Why ?」と意見の背景、理由、裏付けを質問されるのが「当たり前」なのだそうです。

英語圏以外では「Why ?」と質問するのは失礼だったりしますので控えることが多いと思いますが、上記のような社風環境下で社会人デビューした私は「Why ?」と質問されるのが次第に快感になって行きました(笑)。

しかし、それは「変な事」ではないと当時も今も思っています。しっかり理論武装して作り上げた自分の意見を表明して、「Why ?」と質問されなかったら寂しいじゃないですか。自分の意見が周りに「聞き流された」「興味を持たれなかった」感覚を持ってしまいます。

なので、他の方が意見を述べられた時には、私は必ず深堀します。失礼にならないよう、「おっしゃってるのは、〇〇が背景になっているのでしょうか?」みたいな質問をしたりします。

質問をしたり、自問自答することで他者や自分の意見の根底にあるものを見つけ出すことができます。根底にあるものが客観的事実であることも有れば、思い込みに過ぎないこともあります。

データ分析に拘る

客観性を保証するものの代表的なものにデータ分析があります。データを可視化するチャートを掲載しながら、文章を書いて行くと、自分の思い・願望どおりにはストーリーを展開することはできなくなります。結果、否が応でも客観性が確保されます。

今更言うまでもありませんが、本記事はデータ分析を主軸に展開してゆきます。

仮に私が観光業に長く携わってきた業界のベテランで有名人なら、自分の経験から得たものを熱く語って、それでも説得力を持つでしょう。しかし、そうではありませんから。

私には観光業経験はありませんが、データ分析はウン十年選手ですし、私が書く記事は私の主観を並べたものではなく、データが語っているものですので、観光業界のベテラン以上の説得力があると自負しています。

データ分析を妄信しない

しかし、データは時折不思議なメッセージを発します。

私は学生時代から長くデータ分析を実践してきましたが、慣れない頃はデータが語る不思議なメッセージに支配されそうになったり、振り回されたりしました。データ分析結果を過信し、直感的にはあり得ないことも、「実在してる」と思い込んだりすることも有りました(笑)。

しかし、データが不思議なことを言っているときは、ほぼ間違いなくデータ分析に不備があります。データの意味解釈が間違っていたり、データ集計や分析のやり方が間違っていたりです。よーく考えると「あっ!」と気づきます。

なので、データ分析結果は、「解釈可能」であることを必ず確認します。

しかしもちろん、分析結果が「不思議」とまで言わないまでも、「意外」なこともあります。「AとBには大きな違いがある」と仮説を立てながら分析した結果、「AとBには大きな差が無い」ことが分かったりします。

全てが仮説通りならデータ分析は不要です。データ分析前の想定と分析結果が必ずしも一致しないからこそ、データ分析の意味があるわけです。その場合は、想定と違う理由を考えます。どうしても納得がいかなければ、データ分析のやり方を変えてみることも新たな発見に繋がります。

再現性を確認

データのとり方やデータ分析のやり方が間違っていると、的外れな分析結果になることが良くあります。データ分析経験豊富な私は、的外れなデータ分析に嵌りこんでいないか、しつこいほど確認します。

データ分析が正常であることの確認手段として「再現性を確認する」ことが有効と考えています。つまり、共通性が高いと思われる複数の集合のデータ分析結果には類似性があるはずです。実際そうなっているのかチェックするというものです。

例えば「A地方であっても、B地方であっても、同等の価格レンジの温泉ホテルに対するニーズは似通ったものになるはず。満足度も同等であろう」と仮説を立て、実際分析してみてその通りなら、「正常なデータ分析ができている」と安心できます。

執筆方針-4 建設的態度の徹底

否定・批判に終始しない

私は結構若いころから「否定からは何も産まれない」と思い、時折そう発言し、周囲にも「本当!そうだよねー!」なんて共感いただいてました。

しかし、現実世界においては「『否定・批判』というものを見聞きしない日は無い」と言っていいくらいです。「否定からは何も産まれない」なんて涼しい顔したら、現実逃避になってしまいそうです。

「否定・批判」にもそれなりに付き合っていかざるを得ません。そもそも「正しくない『否定・批判』」や「意味の薄い『否定・批判』」があるなら、それを批判し、正していくことはそれなりに意義がありますから。

とはいえ、やはり「否定・批判」よりは、「私ならこうする!」「こんなアプローチならうまくいくのではないですか?」と言った「建設的」「ポジティブ」な態度を基本にします。

しかし、もう一度言いますが、「正しくない『否定・批判』」があるなら、それを批判し、正していくことはそれなりに意義があります。

実はそんな意図をもって、前の記事で、「乗用車ブランド別ディーラー顧客満足度調査」に触れました。この顧客満足度調査のやり方に不備があり、結果、「低評価を受ける筋合いのないディーラーが低く評価されているのでは?」と疑ったのです。

結論として私のこの「疑い」が的外れなものと分かり、またこの顧客満足度調査の社会的意義が確認できたというまさに「建設的」「ポジティブ」な展開になりました(笑)。

ですので、時折、「正しくない『否定・批判』」と思われるものについても書いて行きたいと思っています。

観光業が喜び、旅行者が喜ぶ記事へ

言うまでもなくこの記事が目指すものは「観光業が喜び、旅行者が喜ぶ」ことです!

都道府県魅力度ランキングに思うこと

本記事の執筆方針にからめ、テレビ等で取り上げられる都道府県魅力度ランキングなるものについて私が思うことについて述べます。

都道府県魅力度ランキングは毎年発表するごとに大いに関心を集め、その意味では成功事例なのでしょう。しかし、誰にとっての成功なのか?と言う疑問が残ります。

このランキングが「ベスト10ランキング」などに留めていれば特に違和感もなく、「国民の話題作りに貢献」するものとしてごく自然に、前向きに受け止められるでしょう。

しかし、このランキングは全国47都道府県をカバーし、結果として「ワーストランキング」まで見せてしまってる。このワースト圏内に入ってしまう地域の住民を始めとする関係者にとって、決して気持ちのいいランキングではありません。

実は本記事を書くにあたって実施するデータ分析の過程でも、観光ホテル顧客満足度の高い地方、あるいは都道府県というもののランキングは作成可能です。しかし、それを公表することに価値があるとは考えられないため、記事でランキングを公表するつもりはありません。

その詳細な理由は追って述べるつもりですが、記事執筆方針に絡めて、都道府県魅力度ランキングなるものについて私が思うことについて述べます。

顧客満足度ランキングとの違い

以前の記事で「乗用車ブランド別ディーラー顧客満足度調査」に触れました。この記事で掲載したチャートを再掲します。

上記チャートからも読み取れる通り、こちらのランキングは毎年のように入れ替わり、Tブランドがトップの年もあればNブランドがトップの年もあります。(上記チャートではブランド名を伏せ、「X1」~「X6」としています)

その競い合いの結果、全体として評価を上げ、結果として顧客とディーラーの関係が良い方向に向かっていると考えられ、この顧客満足度調査の社会的意義を認めることができます。

つまり、表面的に見えているのは目まぐるしく入れ替わる「ランキング」ではあるが、その背景に、より高い顧客満足獲得を巡るディーラー各社の努力があり、成果がある、と言うわけです。この社会的に好ましい変化を牽引している要因の一つが、顧客満足度調査であると考えられるわけです。

同じような作用を都道府県魅力度ランキングに期待することは難しいでしょう。都道府県魅力度ランキングの上位にあるのは、北海道や沖縄のような卓越した自然の美しさ、雄大さや、独特な文化などの圧倒的な観光資源をに恵まれた地方、または東京や大阪などの日本を代表する大都市です。他の地域がどんなに努力したところで毎年大きくランキングが入れ替わることは考えられません。

また、「魅力度」と言われてもあまりに抽象的ではないでしょうか?「魅力度を向上する」ための活動って何なんでしょうね?

都道府県の魅力を高める目的とは

確かに、各都道府県には、自地域の魅力を高めたい動機があります。

地域の魅力を高めたい動機とは、
(1)「住みたい地域」として、人口の増加⇒地域の活性化を実現したい
(2) 魅力的な観光地として、観光客を集め、観光産業を活性化したい
などでしょう。

であれば、地域の魅力の物差しとして、「人口動態統計」であったり、「観光庁統計」を参照すれば済むことですね。

全国規模の都道府県魅力度ランキングをする意味はあるのか?

観光地としての魅力と言う意味では、私のような関東圏に住む者からすれば、有力な旅行先候補である関東各県が都道府県魅力度ランキングで低く評価されているのは大きな違和感を持ちます。個人的には、特に群馬県、埼玉県内の魅力的な観光地を多々知っています。

逆に滅多に行くことのない、遠く離れた、中国地方や九州地方の各県が魅力度ランキングでどの辺りに位置付けられているのか知りませんし、知ろうという気持ちすら起きません。

念のため言っておきますが、これは「私が中国地方や九州地方に魅力を感じない」と言う話ではありません。そもそもご縁が薄い、と言う話です。その意味で、個々人が現在住んでいる地域によっても、個々人にとって魅力的な観光地や住みたい地域も変化すると言うわけです。

従って、全国的な注目・人気を集める北海道・沖縄・東京のような都道府県は別にして、その他の県に全国規模でランキング付けする意味があるとは思えません。

例えば、観光庁統計等を根拠に関東圏内の観光地ランキングを公表するなどは、連休の小旅行先選択の参考としてとても役立つので良いと思います。また統計に基づいて、対前年比成長率のランキングなど作ると、ランキング上位が必ずしも有名観光地には限定されないでしょうから、面白いでしょうし、有意義な発見に繋がるかと思います。

一方、都道府県魅力度ランキングは、存在意義が今一つ不明です。容易に想像できるように、長年批判に晒されてきたでしょう。そろそろ批判を踏まえた変化が起きても良いのではないかと思います。

とはいえ、このランキングが長らく続いてきた理由も批判を招いてきた「毒」、つまり「(主に北関東県の)ワースト評価」の部分です。これを「面白ネタ」としてマスメディアが取り上げ、北関東県も、したたかに話題作りとして利用してきた面があります。

しかし、私は個人的に飽きてます。多くの人もそうだとしたら「面白ネタ」から単純に「失礼なだけ」のものになってしまいます。今まで面白がられたから、今後永久にこのままで良い、と言う考えは通用しないでしょう。

補足:
◇ 記事で使用されている図表はexcelまたはpythonコードで作成しています。
◇ 記事で使用されているイラストはDALL-E(chat-GPT)を利用し作成しています。




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