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 20世紀フランスの巨匠バルテュスの1938年絵画作品。メトロポリタン美術館(米ニューヨーク)蔵。
 椅子に座って足を上げ、くつろいだ様子の少女を描いている。モデルは当時パリに住んでいたバルテュスの隣人であった12、3歳の少女で、テレーズというのは本名である。バルテュスは他にも少女や女性を描いた作品を数多く手がけている。
 2014年に東京都美術館で開催されたバルテュス展の広告にも使用された代表作である。

 2017年12月1日、ニューヨーク在住のミア・メリルという女性がウェブサイト「Care2」で本作の撤去を求める署名運動を開始した。
 ちなみに理由は典型的なフェミ苦情で「若い少女が扇情的なポーズで描かれていることがショック」「美術館が誇らしげに展示していることは不快」「大衆に向けて展示することで、メトロポリタン美術館はのぞき見行為や子供を性的対象として見ることを美化している」といった理由を挙げている。
 当時の各記事は「8千人が同意」「1万人が署名」と報じているが、幸いなことにその後ただちに伸び悩んだらしく、2020年12月23日現在、サイトの署名数は11,602件にとどまっている。

 なお、メトロポリタン美術館側は同作の撤去をしないむね明言している。

参考リンク・資料:

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