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【セオドア・ルーズベルト像】

 セオドア・ルーズベルト(1858~1919)は第26代アメリカ大統領(在職1901~1909)。 
 アメリカ自然史博物館(ニューヨーク市マンハッタン)前に設置されていた銅像が「人種差別的」であるとされ、2022年に撤去された。2020年のBLM運動の狂奔の結果の一つであり、撤去作業には約200万ドル(2億3000万円)がかかっている。
 像はノースダコタ州の「セオドア・ルーズベルト図書館」に移動されるという。

 同1939年に彫刻家ジェームズ・アール・フレーザー氏が製作したもので、馬に乗ったルーズベルト大統領の両脇をアメリカ先住民と黒人が歩いている。
 像の撤去計画はBLM暴動の最盛期である2020年6月になされており、撤去理由の声明文では「この像は黒人と先住民の人々を従属的で人種的に劣っていると描写しているからだ」「この問題のある像を撤去するのは正しい決定であり、正しい時期だ」と述べられている。
 当時のニューヨーク市長デブラシオ氏はこれを支持し、銅像は「白人が有色人種の人より優れていると表すようで許せない」と発言した。
 ドナルド・トランプ大統領(当時)はツイッター上で「馬鹿げている。やめるべきだ」と意見表明をしている。

 なお実際の彫刻のメッセージは、作者フレーザー氏が生前に語っており「ルーズベルトのすべての人種との友情を表す」ことであった。

 BLMが興奮のあまり、人種差別と真逆のメッセージを持つ彫刻を攻撃・撤去させてしまった例としては他に【エイブラハム・リンカーン像】がある。
 リンカーン像は、リンカーンの前に黒人が跪いているのが人種差別的とされたが、実際には奴隷解放に際し彼に感謝してひざまずいた黒人に「あなたがひざまずくべきは神にだけだ」と語った場面を表していた。

 こうした狂乱について中国共産党の英語氏であるグローバル・タイムズは「アメリカ版の文化大革命」と評している。

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